ドラフト1位候補“東都5人衆”が激熱トークバトル! 5投手が本音全開「俺のドラ1」も発表

[ 2023年10月26日 05:30 ]

スターになる!5人で星を作る(左から)中大・西舘勇、専大・西舘昂、亜大・草加、国学院大・武内、東洋大・細野(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 運命の時を待つ男たちが、スポニチにやってきた――。プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)は26日、午後4時50分から都内のホテルで開催される。今年の目玉は「佐々木朗希世代」となる大学生で、いずれも150キロ超えの直球を誇る東都大学リーグの投手たちだ。前日の西武に続き、この日はソフトバンクが1位指名を公表した国学院大・武内夏暉投手(22)、巨人の1位指名が確実な中大・西舘勇陽投手(21)、同じく1位候補に挙がるアマチュア左腕最速158キロの東洋大・細野晴希投手(21)、亜大・草加勝投手(21)、専大・西舘昂汰投手(22)の5投手がドラフト直前に集結。スポーツニッポン新聞東京本社で、プロ野球を背負っていく逸材たちが熱く語り合った。(企画・構成 柳内 遼平)

 ――いよいよ、運命のドラフト会議が迫ってきました。

 国学院大・武内夏暉 ドラフト当日ってどうやって過ごすのか気になる。俺は髪を切ったりするんやけど。

 東洋大・細野晴希 俺も切る。当日は行くだけっしょ(笑い)。俺さ、当日より今の気持ちが気になる。

 武内 リーグ戦が終わってからソワソワ。不安な気持ち。

 中大・西舘勇陽 マジ、何も気にしてない。ずっと寮でマリカー(※1)やってる。

 ――一同、笑い。

 専大・西舘昂汰 1位確定しとるからやん!

 細野 ぶっちゃけリーグ戦の時さ、スカウトを気にしてた?評価落ちるかもって。

 亜大・草加勝 試合中にめっちゃ気にしてた。一球、一球。「いまのボールはヤバい…」って。

 細野 フォアボール出さなかったら何でもOKやん。フォアボール出したらマジで見られ方が悪いからね。コントロール良い組には分からないよ…。

 ――それぞれをどのように見ていた?

 西舘昂 そんな(細野も)悪くないだろ!(笑い)

 草加 西舘勇、急にコントロール良くなったよね。俺ら(亜大は)春は(打席の本塁側の)ラインにベタづきで結構フォアボールを取れていたのに。

 武内 (西舘勇は)今季は力を抜いて投げていた?

 西舘勇 結構スピードを落としている。フォアボールを気にしていた。(出力は)6~7割くらい。

 草加 落としてアレ?化け物やな…。

 西舘昂 打たれる方が嫌じゃない?それならフォアボールの方がいいんやけど。

 西舘勇 コースに投げれば何とか。

 ――各投手、春から秋にかけて成長を感じた。

 草加 こっちは(9月22日に)準完全試合やられているからなー。

 西舘昂 細野はどうやったら(アマチュア左腕最速の)158キロ出たの?

 西舘勇 テレビの前で試合(※2)見てたわ。

 細野 4年までに162キロ出したくて。160キロっていったら1個手前で終わってしまいそうで。ジャパンでみんなのピッチング見てたら勝手に速くなった。あの日、夏暉が153キロ出したから。応援も凄かったし。

 草加 東京ドームでやれたのは楽しかった。

 細野 西舘勇はこの話に入りづらい?

 西舘勇 全然。俺、代表選考合宿で落ちると思っていたもん。周りがエグすぎて…。これはガチ。帰りにマネジャーに車で「絶対落ちたわ」って。

 細野 西舘勇よりエグいキャッチボールを見たことない。お前が一番凄いと思う。

 草加 球場の端から端までノーステップでな。キャッチボールした時、今までで一番手が痛かったわ。

 細野 試合の前日は何時間くらい寝る?

 西舘勇 1試合目(午前9時開始)でも3試合目でも12時(午前0時)くらいかな。

 西舘昂 何をしよん?12時まで。

 西舘勇 マリカー。

 ――一同、笑い。

 細野 西舘勇がゲーマーっていうのをもっと広めてほしい(笑い)。俺だけがゲーマーみたいになっているからさ…。

 草加 亜細亜のやつらが、晴希とスマブラ(※3)で勝負したいって言ってたよ。

 細野 マジでやろ!リーグ戦をやろう。

 ――ここからは、ドラフト1位候補が選ぶ「俺のドラ1!」を発表しましょう。

 西舘昂 第1巡選択希望選手…細野晴希!

 細野 一体どこが良かった?(笑い)

 西舘昂 分かっていても打てないボール。

 武内 分かる。本当に世代No・1だと思う。

 草加 第1巡選択希望選手…西舘勇陽!初回から9回まで150キロを投げ続けられる体力。試合をつくる能力を感じたので1位指名させていただきました!

 武内 第1巡選択希望選手…(青学大の)常広羽也斗!真っすぐとフォークが一級品に良い。1軍で通用すると思います。

 西舘勇 第1巡選択希望選手は武内夏暉!

 細野 めちゃくちゃ分かる!ウチのバッターが一番速いって言っていた。僕よりも速く見えるって(笑い)。

 武内 本当にうれしい。

 細野 第1巡選択希望選手…(桐蔭横浜大の)古謝樹!ずっと(6月の代表候補合宿で)キャッチボールをしていて、手元で速かった。東都にもいっぱい良い投手がいるけど、古謝の真っすぐにホレちゃったので。

 ――プロで対戦したい打者は?

 西舘昂 福岡出身なのでソフトバンクの今宮選手。

 武内 抑えられると思う?

 西舘昂 気持ちよく打たれてみたい(笑い)。でも憧れの選手を抑えて、やっとプロ野球選手になれるんじゃないかと思う。

 西舘勇 自分は先輩のDeNA・牧さん。あまり対戦した覚えはないんですけど、先輩に一発大きいホームランを打たれてみたい(笑い)。

 細野 俺はエンゼルスの大谷翔平選手ですね。みんなに質問したい。大谷選手のピッチャーライナーを捕れると思う?めちゃくちゃ怖いんよね。190キロが来るから。

 武内 捕りたくないし、来てほしくない(笑い)。できるならば勝負したくないよね。抑えられるイメージがない。

 細野 抑えられるイメージある人いる?

 ――一同、無言。

 草加 何投げてもホームランやない?

 細野 俺も無理やな(笑い)。

 ※1 マリオカートの略称。任天堂のアクションレースゲーム
 ※2 8月28日に行われた高校日本代表―大学日本代表の壮行試合
 ※3 大乱闘スマッシュブラザーズの略称。任天堂の対戦アクションゲーム

 ≪青学大コンビは練習で参加せず≫秋季リーグ戦で春秋連覇を果たした青学大は、今春の全日本大学野球選手権に続く連覇を懸けて明治神宮大会(11月15日開幕)に挑む。ダブルエースの常広、下村はリーグ戦後も練習に励むため当企画には参加できなかったが、武内が「俺のドラ1」に常広を挙げるなど2人の実力は他の5人も認めるところ。すでに広島が1位指名を公言している常広、「即戦力度はNo.1」と評価の高い下村が、東都のプライドを胸に大舞台に臨む。

 【編集後記】≪初めて見た“ありのまま”の大学生の横顔≫慣れない座談会形式に1時間も予定を超えてしまった。西舘昂に「長くなってゴメン」と謝ると、「凄いメンバーの中に、2部リーグの僕を呼んでいただきありがとうございました」と謙虚に頭を下げられた。

 ありのままの姿を初めて知った。試合や取材ではどうしてもエースとしての振る舞いが求められる。「ぶっちゃけスカウトの評価を気にしてた?」と尋ねた細野。休憩中に「おなかへってた」と、いなり寿司を頬張った草加。試合では表情を緩めなかった彼らに、どこにでもいる大学生の一面を見た。

 「佐々木朗希世代」。いずれも高校時代はスター選手ではなかったが、4年間の努力で大きな成長を遂げた。プロでの活躍を報じるであろう「新聞製作の現場」を編集局で目に焼き付け、5人はスポニチ本社を後にした。(アマチュア野球担当・柳内 遼平)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年10月26日のニュース