天国の祖父が“気づかせてくれた”骨折 プロ初勝利のオリックス曽谷

[ 2023年10月10日 05:45 ]

パ・リーグ   オリックス4ー1ソフトバンク ( 2023年10月9日    京セラD )

オリックス・曽谷の父・博一さん
Photo By スポニチ

 【記者フリートーク】強気の投球が持ち味の曽谷は子どものころから気が強く頑固な性格だった。父・博一さんは「ケガしても痛いと言わない子だった」と明かす。その頑固さで危機に陥ったことがある。明桜(秋田=現ノースアジア大明桜)2年時に夏の甲子園大会に出場。初戦の二松学舎大付(東京)戦に3番手で登板し、2回5安打3失点と打ち込まれチームも敗れた。

 その3日後に母方の祖父・北畑三津雄さんが75歳で他界した。葬儀参列のため、秋田から奈良の実家に戻った曽谷は「実は肩が痛いねん」と打ち明けた。かかりつけの医師に診てもらったところ、左肩ではなく左鎖骨の疲労骨折が判明した。

 「おやっさんが龍平を実家に帰してくれて、先生に診てもらいやと言ってくれたんかな。あのまま投げ続けていたら今につながっていないかもしれない。おやっさんも頑固な人で、よく似てるんですよ」。力いっぱい腕を振ってつかんだ1勝は、天国の祖父にささげる白星になった。(オリックス担当・中澤智晴)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年10月10日のニュース