DeNA・牧 連夜のV弾でリーグトップの85打点 憧れの甲子園でデスターシャ

[ 2023年8月31日 05:20 ]

セ・リーグ   DeNA4―2阪神 ( 2023年8月30日    甲子園 )

<神・D>6回 2死一、三塁 中越えに勝ち越しの3点本塁打を放つ牧 (撮影・成瀬 徹)
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 ひと振りでチームの危機を救う。それが、チームの命運を握る4番打者だ。1―1の6回2死一、三塁。DeNA・牧の痛烈な打球に、甲子園の虎党が息をのんだ。

 「チャンスで一本を、と思っていた。抜けるとは思ったけど、まさかあそこに入るとは。投手陣が試合をつくっていたので勝ててよかった」

 カウント1ボールからの2球目。大竹の投じた140キロ直球を右中間席最深部に運んだ。前日に続く2戦連続のV弾は、24号の決勝3ラン。歓喜する左翼席のファンへのデスターシャが、いつも以上にまぶしかった。

 チームの緊急事態に本領を発揮した。大黒柱の一人、先発のバウアーが右股関節の違和感を訴え、3回で降板。「なかなか降板しない投手が降りた」と驚いた。懸命の継投策を間近で見て、打線が奮起しないわけにはいかなかった。

 これで甲子園では5月14日から5試合連発となった。球団の日本選手で、甲子園で1シーズン5発以上は51年の藤井勇以来72年ぶり。しかも、牧は3年目で同日が初めての聖地弾だったとあり、そこから一躍「甲子園キラー」となった。

 松本第一(長野)では甲子園の土は踏めなかった。だからこそ「去年までは何か、凄く甲子園に感動していた」と振り返る。3年目にしてようやく「慣れた」という今季。「球場の雰囲気も好き。意外と打席で球が見やすい」と胸を張った。

 このままCSに勝ち進めば、首位・阪神とは甲子園で再戦となる可能性が高い。「その意味でも2連勝は大きかった」。4位・巨人が敗れ、ゲーム差は2・5に広がった。打点も83の巨人・岡本和を抜いて85でトップ。牧は力強く結んだ。「残りシーズン、まだ何が起こるか分からない。最後まで戦い抜く」。最高の気分で主砲は聖地をあとにした。

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