どうなる肖像権問題?球団は“選手を守る”肖像権保有 選手会は「選択肢を」と要望

[ 2023年8月4日 10:00 ]

報道陣の質問に答えるバウアー
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 プロ野球界で継続審議されている「選手の肖像権」問題。3日に行われた日本野球機構(NPB)と日本プロ野球選手会の事務折衝でも話し合われた。YouTubeにSNS…、と取り巻く環境が変わりつつある。

 統一契約書第16条には「肖像権、著作権等のすべてが球団に属し」とある。

 選手会によると、YouTubeへの出演やSNS活用法の取り決めや選手への分配金が、球団ごと、選手ごとで違うという。選手会の森忠仁事務局長は肖像権を独占的に管理できる条項の見直しを求めている。3日に12球団側に提出した書面には「DeNAのバウアー選手は自由に(YouTubeの活用が)できているのに、僕らは何でできないんだ」などと言った内容が盛り込まれたという。

 一方で、球団が肖像権を保有して無断使用を禁止していることは、「選手を守る」という意味合いがある。他の企業や団体が、選手の写真を勝手に使用して物品を製造・販売することや、客の誘引に用いること、イベントやホームページで勝手に使用することは禁止されている。肖像権を保有することで、球団としては選手が「食い物」にされることを防いでいるのだ。

 森事務局長は「選手が選択肢として“球団に管理してもらうのがいい”と思えば球団を選ぶ。その辺の選択肢的なところを。一番、自分の肖像を有効に使って管理してくれるところを(選択)させてくださいというところ」と語った。肖像権問題の今後が注視される。(記者コラム・神田 佑)

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