日本ハム・根本 ブルペン投球で架空の打者14人と対戦 本番イメージし精神と技術鍛える

[ 2023年2月5日 06:00 ]

ブルペンで投げ込む根本(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムの19歳左腕・根本が4日、沖縄・名護での1軍キャンプで初のブルペン投球を行った。終盤は仮想の打者14人と対戦。本番さながらの練習をした。

 イメージの中では2死一、二塁。走者を目でけん制すると、カウント1―2から最後は外角直球で見逃し三振に仕留めた。「OK!」と声を上げた根本は、初のブルペン投球を128球で締めた。

 「強い真っすぐを多めに意識して結構、良かったかな」

 ブルペンに仮想空間が広がった。53球目から梶原ブルペン捕手を打席に立たせ、審判をつけて試合形式で実施。審判がボールと判定しても、根本は「ファウルでお願いします!」や「今のは空振りで!」と声をかけてカウントを調整した。四球を許せば走者を置いた状態をイメージ。まるで特殊ゴーグルを装着して仮想空間に入り込む「VR(バーチャルリアリティー)」のように、脳内だけで自分の世界に没入した。

 昨季は13試合に登板し、3勝3敗で防御率2・52。飛躍の兆しを見せたが、与四球率4・15はチームの60投球回以上の先発投手でワーストだった。

 「今までブルペンはただ投げるだけ。打者も立たせない。試合になったらいけると思っていたが、1軍だと雰囲気にのまれて制球にばらつきが出た」

 だから、ブルペンから試合の世界に入り込んで精神と技術を磨く。この日は架空の打者14人に対し、3四球を与えた。「今のは打たれただろうなという球もあった。まだ始めたばかり。どんどんイメージを強くしていきたい」。目指すは新球場での胴上げ投手。そのイメージを現実にするため、南国で腕を振り続ける。(清藤 駿太)

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2023年2月5日のニュース