ヤクルト・ドラ1吉村 “振り子投法”で開幕ローテ狙う 始動で左足を後ろに振る独特の投法

[ 2023年1月21日 05:30 ]

ブルペン入りした吉村の「振り子投法」(撮影・篠原岳夫)
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 かつてのイチローが「振り子打法」なら、燕のコージローは「振り子投法」だ。ヤクルトのドラフト1位・吉村貢司郎投手(25=東芝)が20日、埼玉・戸田の2軍施設でブルペン投球を行った。「いい感じで調整できている」。新人合同自主トレでは18日に続いて2度目の投球練習。前日に誕生日を迎え、25歳初投げで独特のモーションを披露した。

 投球フォームの始動の際、最初に一塁ベース側に振り子のようにぶらっと左足を振ってから、前方に振り上げる。吉村は「足の勢いだったりタイミングだったり。流れです」と意図を説明した。始めたのは社会人2年目の21年、都市対抗予選の時。フォームを模索する中で「(投げ始めで)0からスタートするのではなく、一連の動作で投げるイメージをしっかり持つためにやっている」と話した。

 動き出しの「0」の前に逆方向への動きを加えることで、左足を勢い良く振り上げることが可能に。フォームにスピード感が生まれ、指先からボールに伝わる。この日は捕手を立たせたままカーブ6球を交えて38球。受けた育成ドラフト1位・橋本(中央学院大)から「いい回転。ナイスボール!」の声が何度も飛んだ。途中から振り子をやめクイックでも投げ込んだ。

 キャンプ1軍スタートも正式決定。「気が引き締まる。責任感が出てきた」。即戦力ルーキーならではの責任感。25歳を迎えての言葉には「感謝」を選び「いろんな方に支えられてここまできた。恩返しというか、少しでも夢とかを与えられたら」。振り子投法で開幕ローテーションへ。そこから吉村の夢がスタートする。(鈴木 勝巳)

 ≪「聞き魔」に徹する≫吉村は1軍キャンプで「聞き魔」になる。「(他の選手は)いろいろ経験している方ばかり。先輩後輩関係なく、誰か、というのではなく大勢の人に聞くことが大事」。年下の選手も含めて質問攻めにし、少しでも吸収したい考えだ。投手だけでなく、野手の話にも耳を傾けるつもりで「(打者目線で)嫌な投手はどういう感じなのか。そういった部分で話を聞きたい」と力を込めた。

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