エンゼルス・大谷 7回無失点で自己最多11勝目 規定投球回まであと34回

[ 2022年8月29日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス2―0ブルージェイズ ( 2022年8月27日    トロント )

<ブルージェイズ・エンゼルス>7回無失点の投球で今季11勝目を挙げた大谷(撮影・大森 寛明)
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 今季最多の109球目。7回、エンゼルス・大谷はスライダーでタピアを中飛に打ち取ると、グラブを何度も叩いた。「最初の3イニングはあまり良くなかった。そこから粘れたのが良かった」。7回2安打無失点。9三振を奪い、自己最多を更新する11勝目を挙げた。

 初登板だったブルージェイズの本拠地・トロントのマウンド。序盤、スライダーの制球に苦しむと、カットボールやスプリット中心に切り替えた。中盤以降は得意球の勘を取り戻し、4回以降の走者は失策の1人のみ。今月から取り入れるツーシームも投じ「動きも良かったし、スピード的にもコースも申し分なかった」と自信を深めた様子だった。

 今後6度の登板が見込まれる中、自身初の規定投球回数到達まであと34回。打者としては2打数無安打だったが、残り35試合を乗り切る鍵に「一番はやっぱり睡眠」とし、「睡眠時間を確保することがいいリカバリーにつながり、いいパフォーマンスにつながる」と力を込めた。

 夏の甲子園では、宮城・仙台育英が東北勢春夏通じて初の全国制覇。同じ東北の岩手・花巻東OBだけに「母校ではないのが少し残念」と笑いつつ、「やってきたことが実を結んで優勝できたことは本当に素晴らしい」と祝福した。(笹田幸嗣通信員)

 ≪球団売却に「僕は専門外≫大谷がエ軍が球団売却などを検討する手続きを開始したと発表した件について、初めて言及した。「経営に関しては僕は専門外なので分からない。どうなっていくのかっていうのが正直、見えていないので」と困惑しつつ「今この状況で頑張ることが唯一できること。今季あと1カ月くらいあるのでまずやり切りたい」とした。オフに自身がトレードされる可能性についても「それはGMに聞いてもらった方が早い。あと1カ月やり切るだけなので、しっかり休んで頑張りたい」と雑音を封じ込めた。

 ≪母校・花巻東“東北旋風”続け≫大谷の母校・花巻東(岩手)は秋季県大会花巻地区予選で遠野との1回戦に臨む予定だったが、雨天のため、29日に順延となった。2季連続の甲子園出場を目指した今夏の岩手大会は準決勝敗退。佐々木洋監督の長男で、新チームの主将に就任した麟太郎(2年)は、今夏の岩手大会終了時点で高校通算74本塁打。監督と主将の「父子鷹」で聖地への帰還を狙う。

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