広島 今季ワースト7連敗もマクブルーム復帰即4番打が光「チームが好転していけば」

[ 2022年8月6日 04:45 ]

セ・リーグ   広島2-3阪神 ( 2022年8月5日    マツダ )

<広・神>8回1死一、二塁、マクブルーム(10番)が空振り三振に倒れ、ベンチで渋い表情の佐々岡監督(右)(撮影・坂田 高浩)
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 広島は阪神戦に2―3で敗れ、今季最悪を更新する7連敗に沈んだ。新型コロナ感染で離脱していたライアン・マクブルーム内野手(30)が10試合ぶりに4番で復帰しても、大瀬良大地投手(31)が5回までに失った3点をはね返せなかった。今季最多を更新する借金6を抱え、巨人と入れ替わって初めて5位に転落した。

 1点を追う8回、秋山が左飛に倒れた後の1死一、二塁が見せ場だった。4番手・湯浅が4球続けたフォークをマクブルームは冷静に見極める。カウント2―2からの低め直球はファウル。続く低めスライダーに、しかし、バットは空を切った。

 「試合にはいい感じで臨めた。チームが負けたので、うれしくはないけどね。最初のイニングは体がどう反応するか分からなかったけど、試合では全然問題なく普段通りにプレーできたと思う」

 7月19日の阪神戦以来、10試合ぶりの先発4番。3点を追う4回無死二塁では二ゴロで走者を進め、反撃をお膳立て。6回には1死から三遊間をゴロで破り、復帰後初安打をマークした。6日以降の試合につながる1本だった。

 「ひどい頭痛と発熱があった。2、3日は体がダルく、ずっと寝ている状態だったけれど、徐々に回復し、自宅療養期間が明ける頃には良くなっていた」

 7月20日のPCR検査で堂林とともに陽性判定を受け、戦線離脱を余儀なくされた。療養期間を経て、月替わりの1日から動き始め、試合前練習から1軍に合流。当面は代打待機とみられたが、動きを見て先発出場が決まったもようだ。

 「4番が帰ってくればね。まだ1試合目だけど、凄く期待している。4番・マクブルーム、5番・坂倉と並ぶと厚みは増す」

 横浜からの移動試合に惜敗し、今季初の7連敗。借金も今季最悪の6に膨らみ、今季初の5位転落…と厳しい現実に直面しても、佐々岡監督はチーム最多の12本塁打、52打点をマークする助っ人の復帰に逆襲への光を見いだす。無論、マクブルームもそのつもりだ。

 「離脱してからチームはいい状態ではなかったけれど、それが野球。ずっといい調子ではいかない。自分が帰って、チームがまた好転していけばいい」

 下半身のコンディション不良で離脱した西川の戦列復帰も間近に迫る。苦境でも、セ界のAクラス争い空前の混戦。チームを救う4番の働きに期待だ。(江尾 卓也)

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