阪神・佐藤輝が自己最多6打点「キモティ良かった」 チームは交流戦球団最高勝率・667でフィニッシュ

[ 2022年6月13日 05:30 ]

交流戦   阪神9ー1オリックス ( 2022年6月12日    京セラD )

<オ・神>9回1死一、二塁、佐藤輝は右越えに3点本塁打を放つ(撮影・後藤 大輝)
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 阪神の佐藤輝明内野手(23)が、12日のオリックス戦(京セラドーム)で今季13号3ランを含む自己最多6打点の活躍で交流戦ラストゲームを、ド派手に締めくくった。若き4番が躍動したチームは関西ダービー3連勝で、交流戦を12勝6敗、球団最高勝率・667でフィニッシュ。単独4位に浮上し、3位・広島にも2ゲーム差に急接近と上位浮上への反撃態勢を整えた。この日で交流戦は全日程が終了。17日からリーグ戦が再開する。

 締めくくりにふさわしい豪快な放物線を描いた。9回1死一、二塁、佐藤輝がフォークを強振した打球は、一瞬にして右翼5階席に着弾。“確信歩き”の背番号8が、リードを一気に9点に広げ勝利を確かなものにした。

 「しっかり集中して最後までいけた結果、良い当たりになったので良かった」

 推定飛距離130メートルの今季13号3ランは5月29日のロッテ戦以来、6月初のアーチだった。「グフフフフ(笑い)。キモティーです。キモティ良かったです!!」。5日の日本ハム戦で先制適時打を放った際に本家のG・G・佐藤氏から拝借した“決めぜりふ”で喜びをかみしめた。

 序盤、中盤も快音を奏でた。先制した直後の3回2死一、二塁では高めの直球を捉えて右前適時打。「スライダーがすごい良かったので、しっかり高めに目付けをして一球で打てたので良かった」と狙い通りの初球打ちで仕事を果たした。7回1死一、二塁でも再び1球目を仕留めて右中間突破の2点適時二塁打。「積極的というか、一球で仕留められたことが良かった」と満足げに振り返った。

 キャリアハイの1試合6打点で通算102打点目。球団では81年岡田彰布以来2人目で、70年田淵幸一も届かなかった入団2年目での100打点をクリアした。「点を取らないと勝てない。そういう意味でも、もっと(打点は)増やしていきたい」。打点は4番としてチームへの貢献度を示す重要な尺度。だから重ねて「もっともっと挙げられるように」と力強くうなずいた。

 1年目から飛び抜けたスイングで規格外の打球を全方向にかっ飛ばしてきた若き怪物には、対戦相手だけでなく同僚も興味津々だ。こちらも“ヤバい”ボールを投げる高橋から「テル、なんであんな打ち方できるの?」と素朴な疑問をぶつけられると「メジャーリーガーの打ち方をずっと見てきたんで」――。豪快なアンサーで、先輩左腕を納得させたこともあった。

 山本から19打席ぶりの安打を記録した前夜をきっかけに動き出した上昇曲線。「コーチとかと話しながらやっていることがちょっとずつ良くなってきている」。残り78試合も打線の中心はこの男で間違いない。(遠藤 礼)

 《球団2年ぶりの1試合6打点》佐藤輝(神)が9回の13号3ランを含む3安打6打点。昨季5月2日広島戦と同28日西武戦の5打点を上回る自己最多で、阪神選手の1試合6打点は20年9月18日、中日戦で大山が6打点して以来2年ぶり。今季38打点目で、新人の昨季64打点とでプロ通算102打点目。ドラフト制以降入団(66年~)の阪神選手がプロ2年目までに100打点到達は、81年岡田彰布の130打点(54+76)以来41年ぶり2人目で、191試合目は岡田の186試合目より5試合遅かった。なお惜しくも2年目の大台到達を逃した阪神選手は70年田淵幸一96打点(56+40)、17年高山89打点(65+24)、18年大山86打点(38+48)、20年近本87打点(42+45)らがいる。

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2022年6月13日のニュース