阪神・大山 止まらん!!08年金本以来、本塁打&打点の交流戦2冠も浮かれず「リーグ戦につなげる」

[ 2022年6月13日 05:30 ]

交流戦   阪神9ー1オリックス ( 2022年6月12日    京セラD )

<オ・神>5回2死満塁、2点適時打を放った大山はベンチに向かってポーズを決める(撮影・大森 寛明)
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 阪神・大山悠輔内野手(27)が、交流戦2冠に輝いた。「5番・一塁」で先発出場した12日のオリックス戦(京セラドーム)でも2打点を挙げ、ともに12球団トップの7本塁打、21打点でフィニッシュ。同じく2冠だった2008年金本知憲に匹敵する存在感を示して期間中12勝6敗と逆襲に転じたチームの原動力となり、17日からのリーグ戦再開へ向けて最高の形で交流戦を終えた。

 この男の勢いは、最後までとどまるところを知らなかった。大山が2点リードの5回2死満塁で右前へ2点適時打を放ち、勝利を決定付けた。球団初の交流戦本塁打キングに加えて打点でもトップに立ち、堂々の2冠だ。

 「みんながつないでくれたチャンス。ガンケルがリズムの良い投球をしてくれていたので、なるべく早く追加点を取りたいと思っていた。(チームが)勝ったことが一番だと思う」

 相手先発は宮城。3回に打線がつながり、難敵左腕から2点を先制した。だが勝利を確実なものとするには、まだ足りない。追加点がほしい場面で、背番号3のバットが火を噴いた。最終戦でも2打点を積み上げ、中軸の役割を果たした。

 交流戦前に12あった借金を、わずか18試合で半減させた猛虎。その原動力こそ大山だ。特に6月11試合は打率・366、6本塁打、18打点と無双と言っても過言ではない活躍を見せ、結果的には7本塁打、21打点。21打点は18試合制となった15年以降では、16年ヤクルト・山田に並ぶセ・リーグ最多タイ記録という働きぶりだった。

 それでも、浮かれることはない。まだ、ゴールではないからだ。「良かったこともありますし、反省すべき点もある。まだシーズンは終わっていない。リーグ戦再開後につなげていきたい」。チームは3位・広島まで2差に接近。まずは、そこが次なる目標となる。

 リーグ戦は17日に再開。そこまでの4日間は休養を取りつつ好調キープを念頭に置いて過ごす。「しっかり考えながらやりたい。一番は油断しないこと。隙を見せないこと。そこは一番意識していることだと思います。まだまだだぞ、もっとできただろ…そういった気持ちを持つことが大事だと思うので」。チーム浮沈のカギを握る「無双」大山には、油断も、隙も、死角もない。(石崎 祥平)

 《交流戦本塁打トップは球団初》大山(神)が7本塁打、21打点で交流戦打撃2部門でトップ。阪神選手の交流戦打撃2冠は08年金本知憲の打率.407、29打点以来14年ぶり2人目で、本塁打は球団初となった。他に主な打撃部門トップは今岡誠の05年40打点、赤星憲広の05年16盗塁と09年8盗塁、中野の21年8盗塁がある。

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