また1軍舞台に ソフトバンク野生的な19歳「ゴリ・井上」は必ずやり返す!

[ 2022年3月15日 07:30 ]

ソフトバンクの井上朋也
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 あぁ…。ゴリが名付け親のもとへ戻ってしまった。同姓なだけに寂しい。ソフトバンク井上朋也内野手(19)のことだ。2月1日からの宮崎春季キャンプ。高卒2年目で初のA組(1軍)入りし3月13日のヤクルト3連戦まで1軍帯同を続けてきたが東京遠征で打撃の調子を落とし、2軍降格を告げられた。

 「自分のスイングが、できていない。2年目にしては十分な仕事をしてくれているけど、彼の場合はレギュラーを穫らないと」

 藤本監督は悩み抜いた末に開幕三塁手の世代交代を断念した。8日の巨人戦で本塁打を含む2安打5打点。オープン戦10試合で打率・273、チーム最多の6打点を稼いだがヤクルト3連戦で7打数無安打、5三振。ラストアピールをミスった。

 1軍メンバーの間では新愛称の「ゴリ」が浸透してきていた。名付け親は松山秀明2軍内野守備走塁コーチ(54)。ただ、キャンプ初日に新型コロナウイルス陽性判定が出て2月中旬まで離脱。命名理由を誰も分からず、とりあえず「ゴリ!」「ナイス! ゴリ!」「ゴリー!」との声を先輩たちは、声をかけて盛り上げていた。

 松山コーチは、21年に入団してきた井上を見た瞬間に、ゴリっぽさを覚えたという。13~17年までロッテで1、2軍の内野・守備走塁コーチを担当。その際に指導した今江敏晃内野手と雰囲気が、もろにかぶった。

 「野人っぽいなーっと。ワイルドかつ野生。感性で野球をするタイプやなと。昔の、今江に似とったんよね。野生的な、人なつっこさもあった」

 PL学園の後輩でもある今江も、主にホットコーナーを守った。同じく愛称は「ゴリ」だったが、井上と今江の顔は似ていない。さらに「井上の顔は、うすい。ゴリラ顔でもないんやけど“ゴリ”で、何かはまってもうたんよね」と明かした。井上はワイルド枠として、今江のかつての愛称を命名されていた。

 ゴリは、ペイペイドームから筑後ファーム施設に拠点を移し、小久保裕紀2軍監督の指揮のもと1軍再合流へ、またアピールを開始する。松山コーチは井上に藤本監督を見返す能力があるとみている。2軍ではノッカーとしてもサポートする。

 「強い上半身で、何より思い切り良くガツガツ振れる。気持ちもプロ向きで、前向き。注目されるだけ、ヒットが出るタイプや。ガツガツ、突っ走ると思うよ」。野生的な19歳「ゴリ・井上」は必ずやり返すとみている。また1軍舞台に戻ってくるのを、待ちわびている。(記者コラム・井上 満夫)

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2022年3月15日のニュース