筑波大野球部“2人の隼” 影からチーム支える中川隼主務

[ 2021年1月12日 13:08 ]

中川主務(右端)と筑波大野球部を支えるスタッフ陣
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 強豪ひしめく首都大学野球リーグで国立の筑波大は4度の優勝を成し遂げている。昨秋のリーグ戦は4位ながら、中日2位指名の森投手擁する日体大、通算73度の優勝を誇る東海大に勝利を挙げた。

 2人の“隼”がチームをけん引する。最速151キロ左腕の佐藤隼輔投手(3年)は昨秋のリーグ戦で防御率0・56と圧倒的な投球を披露。野球部の運営を統括する中川隼主務(3年)は日程調整や広報など影からチームを支える。異なる道を歩む2人だが、「日本一を達成したい」と思いは変わらない。

 中川主務は名門・今治西で捕手としてプレー。3年夏は控えで、1打席のみの出場に終わった。完全燃焼とはならず「大学野球で一花咲かせたい。スポーツ動作を学び、自分のパフォーマンスを向上させたい」と考えた。充実したトレーニング施設を備え、動作解析の第一人者・川村卓監督が率いる筑波大野球部を志望した。

 進路を実現するために野球漬けの生活は180度変わった。午前4時に起床し、午前2時に就寝するまで、1日約17時の猛勉強で筑波大の現役合格を勝ち取った。生半可ではない努力も「野球で上手くいかない日々を送ってきた。勉強は絶対に答えがある」。野球で磨いた集中力と体力を生かした。

 筑波大では佐藤の投球をブルペンで受けるなど捕手でリーグ戦の出場を狙ったが、怪我がきっかけで2年秋に選手を引退しマネージャーに就任した。「グラウンドの外でこそ見えてくれるものがありました。選手を辞めて、部員全員と関わることができるようになった」と後悔はない。控え選手やベンチ外の期間が長かった経験から同じ境遇にある選手の悩みを聞く。

 昨年11月に主務になった。練習試合の対戦チームの決定やスタッフ陣の統率など責任が伴うポジションだ。「苦い思い出も含め、今までの経験が生きていると思います」。真っすぐに野球に向き合ってきた男は自分のベストポジションを見つけた。

 学生コーチ、SSD(科学サポート)、トレーナーなど32人のスタッフ陣がコロナ下の選手をサポートする。「秋が終わって全員で笑っていたい」。影から支える中川主務のラストイヤーが始まった。

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