ツバ吐き禁止 ブルペンではマイボール 大リーグ再開時の新ルールが判明

[ 2020年5月17日 09:16 ]

2013年、試合前に先発メンバーを交換するロイヤルズとカージナルスの両コーチ(AP)
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 7月に開幕する大リーグが新型コロナウイルスの感染防止を目的にした“新ルール”を設定。ダン・ヘイレム副コミッショナーは「まだ草案の段階でこれから変更点は出てくる」と語っているが、67ページにおよぶ文書の中で、大リーグの試合では日常的光景となっている「ツバ吐き」「ひまわりの種を口に入れること」「ハイファイブ」「ハグ」「フィストバンプ」「噛みタバコ」といった行為が禁止されることになった。

 文書を入手したAP通信やスポーツ専門局のESPNなどによれば、試合後のシャワーやジャグジーの使用は「推奨できない」とされ、当日の試合に関与しない選手やスタッフは無観客となっているスタンドでの観戦となり、さらに6フィート(1・8メートル)のソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)を保つことが義務づけられる。この社会的距離は国歌斉唱時にも適用。選手の列は昨年までよりかなり長いものになると見られている。

 ブルペンで投球練習する投手は原則的にマイボール持参。ダグアウトにある連絡用の電話は使用するたびに消毒が必要で、監督やコーチ、打撃投手らはマスクを着用しなくてはならず、サインを送るために指で顔を触ることはできなくなった。試合前の先発メンバー交換もなくなり、ベース上で両軍の選手が会話を交わすために近寄ることもできない。

 遠征時でも特別なルールがあり、移動中は機内でも選手やスタッフはマスクの着用が原則。宿舎となるホテルは低層階の部屋を使用することが推奨されており、選手らは混みあうおそれがあるエレベーターではなく階段を使うように求められている。また遠征先ではレストラン(ホテル内を含む)での飲食も禁止。球場などへの移動の際にタクシーを利用するときの定員は「1」で、相乗りはできなくなる。

 大リーグでは(1)選手とコーチ陣、トレーナー、(2)フロント、球団職員、(3)放送スタッフ、グラウンドキーパーといった3つの部門に分けて個別に基準を設定する見込み。選手には体温計が支給され、検温は1日に2回行うことになった。

 新型コロナウイルス感染の有無を調べる検査は常時、実施していく方針。38度以上の熱が出るか、咳などの諸症状が出た場合にはすぐに検査を受けることが義務付けられる。仮に陽性だった場合には2回、陰性となるまではチームには復帰できない。

 なお無観客試合の場合、スコアボードの動画表示はなくなり、音楽も使用されない。

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