ヤクルト　将来のエース候補・奥川“じっくり”熟成、1軍デビューは?

戸田球場のブルペンで投球するヤクルト・奥川（球団提供）
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　ヤクルトのドラフト1位・奥川恭伸投手（19）が20日、埼玉県戸田市の戸田球場でブルペン入りし、高津臣吾監督（51）らが見守る中、プロ入り後最多の106球を投げた。高津監督は5月7日以降に再開される全体練習で打撃投手など実戦形式へ段階を上げる方針。

　【担当記者が見た奥川“育成法”】
　球団は将来のエース候補を大事に育てていく方針だ。1月の新人合同自主トレでは右肘の軽い炎症で途中からノースロー調整となったが、投げられなかったわけではなく、将来を見据えた決断だった。その後も再発防止のため、奥川のはやる気持ちを抑えてきた。球団関係者は「本人はもっと投げたいと思っていると思う」と話しながらも、約20球ずつ球数を増やすなど細かく段階を設定。変化球を解禁したのは8度目のブルペンだった。

　高津監督自ら戸田球場に足を運び、2軍の首脳陣ともコミュニケーションを取りながら体調面をチェックし、コロナ禍による育成計画の微調整も行ってきた。指揮官は1軍デビューに関し「2軍（の試合）で球数をしっかりクリアしてから」と話している。5月に打者相手に経験を積み、対外試合へ。シーズン開幕は見通せない状況だが、夏には奥川の1軍デビューの準備が整うかもしれない。(ヤクルト担当・黒野　有仁)