藤浪3失点完投も今季初黒星 自ら送りバント2度失敗響いた

[ 2015年4月6日 05:56 ]

<巨・神>8回3失点の力投報われず、今季初黒星を喫した藤浪

セ・リーグ 阪神0-3巨人

(4月5日 東京D)
 阪神・藤浪が投打のミスで初黒星を喫した。8回5安打3失点の完投負け。“本職”では、悪いなりには粘投した。だから、余計に9人目の打者として2度の送りバント失敗が自分の首を絞めてしまった。

 「自分が攻撃の流れを切ってしまいました。一番、反省すべきところだと思います」

 まずは2点を先行された直後の3回だ。無死一塁の好機に痛恨のスリーバント失敗。6回にも同じ無死一塁の場面が訪れて再び送りバントを試みるも今度は投手正面に転がって二塁封殺された。

 鳥谷を1番に置く今季打線。下位から攻撃が始まった場合でも昨季3番を務めた勝負強い主将に好機を託すことができるのが強みのはず。和田監督も「きょうは、そこ。やるべきことができなかった」と厳しい口調で指摘した。

 「(立ち上がりは)上半身と下半身がかみ合わず、ごまかしながらになりました。きょうはあれ(セペダへの四球)が一番、もったいなかった。暴投は真っすぐが指に引っかからず、抜けてしまいました」

 投球でもわずかに手元が狂った。不安定な立ち上がりから2回に乱れた。阿部の右前打で無死一塁。続くセペダの出塁は是が非でも避けなければならなかった。しかし、制球が定まらず四球。課題に掲げる「余計な四球」だった。犠打で1死二、三塁とされ、亀井へ投じた初球の直球が外角高めに逸れる。まさかの暴投という形で先制点を許し、相手に主導権を渡してしまった。

 ただ、意地も見せた。中盤はカットボール、スライダーなど変化球主体に切り替え、悪いなりにかわす投球を展開。リズムを取り戻すと、「これ以上の点はやれない、しっかり投げたいタイミングでバランスが合ってきた」という終盤は150キロ超の直球主体に巨人打線をねじ伏せた。

 104球の粘投。シーズン登板2試合目での完投は3年目で最も早い。「(終盤は)次につながる投球ができたと思います」。先は長い。この悔しい敗戦も次に生かせばいい。

 ≪完投敗戦は初めて≫藤浪(神)の完投は3度目。過去2度はいずれも9回完投勝利で、完投敗戦は初めて。また、巨人戦で8イニングを投げるのは、2度あった7イニングを上回り自己最長。

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