マー君“恩返し寄付プラン”は「NO」…MLBが警告

[ 2013年12月29日 05:30 ]

「楽天への恩返し」を考えていた田中だったが…

 寄付はNO!新ポスティング・システムでのメジャー移籍を目指す楽天・田中将大投手(25)に関し、大リーグ機構は27日(日本時間28日)、移籍球団から得る年俸の一部を球団に寄付することは、規定違反にあたるとの見解を示した。田中にとっては球団や東北への恩返しの気持ちを込めた「資金援助計画」だったが、思わぬ警告を受けた形。違反した場合、ポスティング申請が無効になる可能性もあるという。

 田中の恩返しプランに「待った」がかかった。大リーグ機構のロブ・マンフレッド最高執行責任者(COO)はFOXスポーツの取材に答え「日本の球団に譲渡金以外の利益(価値)が流れるのは、直接的、間接的にかかわらず、協定違反になる」と指摘。その上で「この協定は締結されたばかりなので、関係者がしっかりと協定を守るよう、我々は注視していきたい」と警告した。

 楽天・立花陽三球団社長は25日、メジャー移籍を容認した際の会見で「魅力ある球場、選手の環境面の整備をはじめ、引き続き東北のファンの方々に愛していただける球団であるよう、できる限りの協力や寄付をしたい」とする田中のコメントを読み上げた。具体的な計画には至っていないが、球場改修、あるいはドーム球場建設に充てられる可能性も考えられた。しかし、大リーグ機構は、年俸の一部から寄付することは新制度の規定に抵触すると指摘した。

 新制度では譲渡金の上限が2000万ドル(約21億円)と設定された。このため、大リーグ機構と選手会が最も危惧していたのが、古巣へのキックバックだった。裏取引を防ぐために、日米選手協定の第12条には、ルールを破った場合「ポスティング申請を無効にできる」と条文化されている。Kスタ宮城は県の所有だが、観客席の増設など、球場改修などは球団の利益につながる。田中が宮城県に寄付した場合でも、改修費用が「田中資金」から回されたと判断されれば、規定違反となる可能性も否定できない。
 
 米球団と田中の交渉は26日(日本時間27日)に解禁となり、争奪戦は白熱の様相を呈している。USAトゥデー紙は年俸相場を「最低1700万ドル(約17億8500万円)」と予想し、ニューヨークのデイリーニューズ紙は、週明けにもヤンキースがオファーを出す見込みとし「代理人は最低でも5年総額1億ドル(約105億円)を見込んでいる」と伝えた。

 田中の心遣いに楽天の立花社長も「本当にありがたい」と感謝していたが、危険な道は通れない。思わぬ警告に、恩返しの方法は再考を迫られることになりそうだ。

 ◆日米間選手契約に関する協定第12条 MLB球団は、選手に関連するリリース料以外のいかなる金銭又はその他の有価物を、直接、間接を問わず(当該選手又はその代理人を通じての場合も含む)、当該NPB球団に提供してはならない。BOC(米コミッショナー事務局)は、本項により禁止されている行為が行われたと結論付けた場合は、NPB選手とMLB球団との間のいかなる契約をも無効にすること、MLB球団がNPB選手と交渉することを禁じること、又はポスティングを終了させることを含むが、これらに限定されない、BOCが適切とみなすあらゆる行動を取る権限を有するものとする。 (一部抜粋)

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