雄星 大谷からの合同自主トレ案「丁重にお断りしました」

[ 2013年12月29日 05:30 ]

イベントで、大谷(右)からの母校・花巻東での合同自主トレの誘いを断ったことを明かした菊池(左)

 西武・菊池が、花巻東の後輩である日本ハム・大谷とともに、岩手県花巻市での「ふるさと復興応援イベント」に参加。東日本大震災の復興支援と地元への恩返しを目的に2人が発案し、野球少年ら約3000人を前に技術指導などを行った。

 オフは初共演。3学年上の菊池はトークショーで大谷が答えづらくならないように、回答順を先に譲るなど気遣いを見せた。しかし、共闘するのはイベントだけだ。大谷から年明け3日に行う母校での自主トレに誘われたことを明かしたが「丁重にお断りしました」と言った。理由は、先輩としての思いやりだ。

 「大谷もプロ。職場も違うし、バラバラで良い。(石井)カズさんにも“縛っちゃダメ”と言われた。先輩風を吹かせたくない」。今季限りで引退し、菊池が人生の師と仰ぐ、元西武の石井一久氏(40)の教えでもある。同時に、能力を認めているからこそ、あえて距離を取った。大谷は来季、初の投げ合いを熱望しているが「先輩は勝って当たり前みたいな雰囲気があるでしょ。でも彼はめちゃ凄い投手。僕はやりたくない」と本音も。今季9勝と飛躍を遂げ、打者・大谷を2打数2三振と抑えている左腕だが「進化してくると思う。来年、再来年が本当の勝負」と警戒した。

 今月上旬から米ロサンゼルスやハワイなどで自主トレを行い、帰国したばかり。「良い練習ができた」。真っ黒に日焼けし、たくましくなった体が充実のオフを物語る。グラウンドではあくまでも敵。良きライバルとして互いに成長することが地元への恩返しにもつながる。

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2013年12月29日のニュース