ドラ１・藤岡１１日「１並び」仮契約　秒までこだわる

２０１１年１１月１１日１１時１１分１１秒に仮契約することが決まったロッテドラフト１位の東洋大・藤岡

　ロッテはドラフト１位の藤岡貴裕投手（２２＝東洋大）と１１日に埼玉県川越市内の学校で仮契約を結ぶと発表した。当日は２０１１年１１月１１日で、時刻まで午前１１時１１分１１秒に設定。縁起の良い「１並び」の日に黄金ルーキーを迎え入れる。

　大学Ｎｏ・１左腕の門出にふさわしい日はこれしかない。球団と藤岡サイドで日程調整を行った結果、「頂点を狙う意味で１が並ぶ日がいい。せっかくやるなら時刻まで」と落ち着いたという。球団はドラフト前に、藤岡の名前にちなんで栃木県の旧藤岡町（現栃木市）にある八幡宮に参拝。願掛けを行うと、３球団競合の末に目玉左腕の交渉権を獲得した。

　「必勝祈願」の次は「１並び」。背番号はエースナンバーの「１８」を用意している。菅野（東海大）、野村（明大）と並び「ビッグ３」と呼ばれる左腕を最大級の待遇で迎え入れる構えだ。中村家国球団社長は「１並びという話題先行だけではなく、実力も備えた投手として活躍してもらいたい」と期待を込めた。

　既に西村監督は来春キャンプの１軍スタートを明言している。藤岡は指名後に「打者に対する気持ちは誰にも負けない。直球で押して勝負したい。ケガなくローテーションを守れる投手になりたい」と決意。同い年の唐川やヤクルト・由規にもライバル心を燃やしている。球団の未来を背負う逸材が世代Ｎｏ・１、そして球界Ｎｏ・１を目指す。

　【過去の１並びメモ】

　☆松坂大輔（レッドソックス）０７年に西武からポスティング移籍した際、レ軍が松坂獲得に費やした総額が１億１１１１万１１１１ドル１１セント（当時約１３０億円）で話題に。自身が自主トレで渡米する日も、１月１１日（日本時間１２日）に設定。

　☆由規（ヤクルト）１０年育成ドラフト３位で入団した弟・貴規とともに、１１年１月１日１１時１１分１１秒に始動。ちなみに、由規の背番号は「１１」、貴規は「１１１」と兄弟で数字への強いこだわりも。

　☆斎藤佑樹（日本ハム）１１年１月１１日に日本ハムの千葉・鎌ケ谷市の合宿所「勇翔寮」に入寮。到着時間は午後２時４０分だったが、「（１並びは）縁起がいいと思います」と笑顔。荷物はスーツケース１つだった。