涌井2億円を保留「沢村賞の凄さ分かってない」

[ 2009年12月16日 06:00 ]

<西武・涌井契約更改>球団の提示を保留し会見する西武・涌井

 西武の涌井秀章投手(23)が15日、西武ドームで契約更改交渉に臨み、8000万円増の年俸2億円を保留した。今季は16勝で2年ぶりの最多勝を獲得し、先発投手最高の栄誉である沢村賞も受賞。それだけに徹底抗戦の構えを見せた。

 「評価のされ方が物足りなかった。沢村賞の凄さを分かっていないようなので、そこを分かってほしい」
 提示された金額を見て失望した。涌井が約20分間の交渉で話した言葉は「低くないですか?」「無理です、帰ります」だけ。交渉中はほとんど沈黙を貫いた。
 3月のWBCでは日本代表の世界一連覇にも貢献。開幕後も故障者が相次ぐ各球団のWBC組を尻目にローテーションを守り切ったが、「結局、順位は4位だった、と。そのことを言われた」と納得いかない表情だ。
 エースとしての誇りもある。昨季にチームは5位ながら沢村賞を獲得した楽天・岩隈が1億9000万円増の年俸3億円に到達。3年総額11億円の大型契約を結んだ。それだけに「他チームのエースと言われている人はもっともらっている」と切実に訴えた。
 前田球団本部長は「投手ではもちろん一番の評価をしたつもり」と話したが、金額の開きが埋まらない限り越年も避けられない状況だ。

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2009年12月16日のニュース