「使えない」ダル“弟分”の中田にダメ出し

[ 2009年1月27日 06:00 ]

中田翔はダルビッシュのグローブを手にポーズをとる

 何、やってんだ!!日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)が26日、千葉・鎌ケ谷で自主トレを行い、再会した“弟分”の中田翔内野手(19)を激しくしっ責した。中田は大阪桐蔭高の先輩であるロッテ・西岡剛内野手(24)との合同自主トレを25日に打ち上げたばかりだったが、体つきをチェックしたダルビッシュは進化がないと一刀両断。さらにこの日をオフとして休養に充てたことに対しても、危機感の欠如として容赦なく糾弾した。

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 他人は許しても、ダルビッシュは許さなかった。午前10時半からランニングを中心に、たっぷりと汗を流したエースのもとへ、中田があいさつに訪れたのは昼すぎのこと。球場のロッカールームで久しぶりの対面。しかし、ダルビッシュは再会の言葉より先に、“弟分”である中田の上着を乱暴にまくり上げた。

 「腹筋はやっているけれど、走ってないな」、「(体つきが)全然変わってない」――。矢継ぎ早に厳しい指摘が続く。揚げ句は真っ黒に日焼けした精かんな顔つきを前にしても「日サロに行きすぎやろ」とバッサリと切り捨てた。

 これには、怖いもの知らずの怪物も「いや…、僕は走っていると思うんですけれど…」と消え入りそうな声で言い返すのが精いっぱい。昨年12月中旬から故郷・広島で1日10キロを走り込み、年明けからの都内での自主トレでは1日1000スイングをこなしてきたのは事実だ。

 それでも一流は一流を知る。ダルビッシュから見れば、甘っちょろいトレーニングにしか映らなかった。「筋肉も触ったけれど、あれじゃ駄目。(試合では)使えない」と容赦なかった。

 前日に合同自主トレを打ち上げたばかりとはいえ、中田が昼すぎまで寝ていたことにも不満を募らせた。球場からの帰り際には「あいつは何をしているんですか?きょうは休み!?そんな場合じゃないでしょ」と声を大にした。ダルビッシュにしてみれば、昨春に中田が2軍落ちの危機に面した際には「実力がなくても1軍にいなきゃいけない選手」と首脳陣批判とも受け取られかねない発言までして、その潜在能力の高さを買ってきた。その中で勝負の2年目を迎える中田が心配でならないのだ。

 それは中田も分かっている。だからこそ「ダルさんが投げるときはオレが絶対に三塁を守る」と宣言する。沖縄・名護キャンプのシート打撃ではファンサービスの一環も兼ねてダルビッシュVS中田が組まれており、そこでこの日「誰にも負けないぐらい仕上げている」と言い切った中田の言葉がウソか本当か、答えが出る。

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2009年1月27日のニュース