渋野「きょうはヘマせんかった」2差7位に浮上 逆転Vに意欲「ここで勝ったら格好いい」

[ 2019年11月24日 05:30 ]

女子ゴルフツアー  大王製紙エリエール・レディース第3日 ( 2019年11月23日    愛媛県 エリエールGC松山=6580ヤード、パー72 )

1番、ストレッチしながら笑顔を見せる渋野(撮影・井垣 忠夫)
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 首位に4打差の9位から出た渋野日向子(21=RSK山陽放送)が66をマークし、賞金女王を争う鈴木愛(25=セールスフォース)と同じ首位に2打差の通算13アンダー、7位に浮上。逆転での今季国内4勝目へ望みをつないだ。渋野と同組で回った昨年の覇者・勝みなみ(21=明治安田生命)が首位に1打差の2位。森田遥(23=フリー)が悲願のツアー初優勝と逆転賞金シードへ通算15アンダーの首位に立っている。

 昨年の大会3日目の2・5倍増。7405人の大ギャラリーが熱視線を送る中、渋野が豪快な一打で四国のファンを沸かせた。

 「2日間、250ヤードの10ヤードか15ヤード先しか行ってなかったんで、もう今日こそ、頑張ろうと思って振ったんですけど、あそこまで行っちゃったんで…」

 真っすぐな打ち下ろしの17番パー5(510ヤード)。思い切り叩いた打球はフェアウエーを突き抜けて335ヤード先のラフでようやく止まった。「予想外でした。ボールないなあって。アハハ」。第2打は残り175ヤードで使用クラブは何と5I。ピン右手前から12メートルのイーグルパットを「自分よりちょっと背が大きいくらい」と2メートル近くオーバーさせて一瞬、ヒヤッとしたが、これをきっちり沈めてバーディー。大会初日に“素ダボ”(ミスなしのダブルボギー)を叩いたホールで見事リベンジ。「今日はヘマをせんかった」と66の好スコアに笑顔を見せた。

 四国は渋野の転機となった地。ウエーティング2番で繰り上がり出場した高知での3月PRGRレディース。優勝した鈴木、大山と最終日を回り、6位に食い込んで約225万円の初賞金を手にした。「そういえば、あそこからでしたね。懐かしい」。その時「増やしたい」と話していたインスタグラムのフォロワーは現在28万2000人だが、当時は1700人。前週の予選落ちから「初心」という言葉を口にする渋野には原点に戻る最良の舞台だ。

 16番では打順を間違えそうになるほど自分のゴルフに集中。「ここで勝ったら格好いいかなって」。賞金女王への欲は捨て勝利だけを目指して戦う残り18ホール。その先に奇跡への扉がある。

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