テコンドー協会と選手決裂…江畑 協議会途中退席「信頼関係ない」

[ 2019年10月2日 05:30 ]

全日本テコンドー協会の金原会長
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 全日本テコンドー協会は1日、都内で強化方針策定に向けた協議会を行ったが、選手との話し合いは決裂した。6月に一部選手が日本協会の指導体制などについての疑問を「意見書」として提出。協会が期限までに回答せず、トップ選手の多くが強化合宿をボイコットする事態に発展していた。

 日本協会は9月18日に回答をホームページに掲載。世界連盟に「回答を出したので選手、指導者に不満はない」などと報告したことで選手サイドが激高したが、金原昇会長は「非常に有意義な議論が行われた」と自信の表情だ。一部で「独裁」と報じられたことについて、小池隆仁強化委員長が「顔は怖いけど、そういう方ではない」とし、同会長が「顔のつくりはみなさん、仕方がないですよね!」と応じるコントのようなシーンもあった。

 男子80キロ級の江畑秀範(27=スチールエンジ)は、協会側が今後の強化プランの説明を始めたところで途中退席。「信頼関係がないのに、強化プランの話をされても…」とした。これまで積極的に問題について発言しているだけに「正直、夜道が怖い」と険しい表情を浮かべる。

 日本協会は協議会を踏まえ、8日の理事会で審議するが、選手との信頼関係は崩壊。東京五輪まで1年を切る中、テコンドー界に着地点は見えない。


 ≪テコンドー混乱の経過≫▼6月 一部選手がアスリート委員会を通じ、強化合宿への任意参加、合宿で代表コーチではなく母体のコーチから指導を受けられるようにするなど、指導体制に対する意見書を日本協会に提出。

 ▼6月30日 選手サイドが回答期限としていたが、日本協会から回答なし。埼玉県協会の鳥越恒一氏が強化委員会などの刷新を求める要望書を提出。

 ▼9月17日 強化合宿を行う予定だったが多くの選手が不参加を表明したため中止。

 ▼同18日 日本協会がホームページ上に意見書に対する回答を掲載。また、参加選手2人で合宿を22日から行うことを発表。

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