錦織、ツアー12勝目に王手!相性悪いガスケからハードコートで初勝利

[ 2018年10月7日 05:30 ]

男子テニス 楽天ジャパン・オープン第6日 男子シングルス準決勝   錦織2―0ガスケ ( 2018年10月6日    調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ )

男子シングルス準決勝でガスケを撃破、決勝進出を決め笑顔の錦織(撮影・小海途 良幹)
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 シングルス準決勝で、世界ランキング12位で第3シードの錦織圭(28=日清食品)が大会3度目の優勝に王手をかけた。過去2勝7敗と相性の悪い世界25位のリシャール・ガスケ(32=フランス)に7―6、6―1でストレート勝ち。4年ぶりの決勝進出で、16年2月のメンフィス・オープン以来となるツアー12勝目まであと1勝。きょう7日の決勝では世界32位のダニル・メドベージェフ(22=ロシア)と対戦する。

 息詰まる場面を迎えて錦織がギリギリと集中力のねじを巻き直した。タイブレークでの強さは今季の特長。「なあなあにしていいポイントが1つもない。タイブレークだからこそ強気でプレーしている」という言葉通りに第1セットの勝負どころ、そして試合の分岐点を取り切った。

 五分五分の展開でタイブレークにもつれ込み、出だしで3―0とリードした。今大会はガスケもタイブレークで絶好調。ここまでの3試合で5セットをタイブレークで取って勝ち上がってきた。「今週の彼のレコードも頭に入っていた。本当に集中しないといけないと思っていた」と錦織は気迫で上回った。

 今大会前までの今季タイブレーク勝率上位3人は全て日本人。1位西岡、2位で錦織とダニエルが続いている。これでタイブレークは5月の全仏以降負けなしで11セット連取。エース10本を数えたサーブも好調で第2セットは一方的な展開となり、相性の悪いガスケからハードコートで初勝利を挙げた。

 ダブルスではマクラクラン勉組が決勝に進出。シングルスで西岡が、ダブルスでマクラクラン勉組が優勝した先週の深センオープンに続いて単複両方で日本勢が決勝まで勝ち進んだ。ツアーの公式サイトでも「JAPAN RISING」として勢いに乗る日本勢が漢字入りでまとめて紹介された。錦織も「若い選手が頑張っている」と刺激を受けつつ、けん引役としての意識を高めている。

 ただしタイブレークのデータとは対照的に、ツアーの決勝では7連敗中。不本意な数字が残っている。「決勝で緊張しなかったことはない。今までぐっすり寝られたことはない」。日本での決勝となればなおさら。今度は息詰まる決勝の舞台で、日本のエースの真価が試される。

 <錦織の決勝の相手はツアー2勝の若手> 22歳のメドベージェフがシャポバロフ(カナダ)との若手対決を制し、ツアー4度目の決勝に進んだ。今季は1月の初優勝を含むツアー2勝を挙げ、世界ランクも最高位を更新中。錦織との決勝に向けて「優勝経験も豊富で素晴らしい選手。こういう選手と対戦できてうれしい」と語った。4月のマスターズ・モンテカルロ大会での初対戦で勝利している錦織は「楽な相手ではない。奇麗なテニスではないが、うまいものを持っている」とサーブやフラット系のバックハンドを警戒した。

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