渡辺雄太が大活躍!NBAで日本人初のダンク&5085日ぶりの得点

[ 2018年10月7日 13:32 ]

速攻からシュートを決める渡辺(AP)
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 NBAグリズリーズとマイナーのGリーグとの「2―WAY契約」を交わしている渡辺雄太(23=2メートル6、89キロ)が6日にテネシー州メンフィスで行われたプレシーズンのペイサーズ戦に出場。初出場となった前日のホークス戦では無得点に終わったが、自身2戦目となったこの日は21分出場して11得点、3リバウンド、1ブロックショットをマークした。

 91―94で迎えた第4Qの残り7・5秒には、マーケル・クロフォード(23=1メートル93、95キロ)のパスをトップの位置で受け、距離8・2メートルの3点シュートをバックボードに当てながら決めてガッツポーツ。ベンチにいたチームの大黒柱、スペイン出身のセンター、マーク・ガソル(33)も劇的な同点シュートをねじ込んだこの日の“ヒーロー”をハイタッチで出迎えた。

 「タイムアウトでコーチが自分が打つように指示してくれたので、どんなにプレッシャーを受けてもシュートを打つつもりだった」。試合は延長(5分)にもつれこんだがここでも渡辺は奮闘。開始35秒には自陣ペイント内でルーズボール気味のリバウンドをキープすると、そこから1人でフロントコートに突進。ランニングステップに入った段階で、ペイサーズのアーロン・ホリデー(22=1メートル85、84キロ)、アリゼー・ジョンソン(22=2メートル6、96キロ)、イライジャ・スチュワート(22=1メートル96、88キロ)の3人を強引に振り切って見事な“ワンマン速攻”によるレイアップを決めた。

 101―99で迎えた延長の3分14秒にはプルアップ(ドリブル)からのジャンプ・シュートも成功。現地で放送を担当していた解説者は「彼は英語をしゃべれない状況から努力してここまでたどり着いた。そんな彼のプレーを見ることができて幸せだ」とプレシーズン2戦目で披露した底力と成長ぶりを絶賛していた。

 渡辺は69―72と3点ビハインドだった第3Qの8分14秒からコートに登場。第4Qの開始35秒には速攻からレイアップを決め、これがプレシーズンながらグリズリーズでの自身初得点となった。日本人選手がNBAのスコアシートにスタッツ(成績)を残すのは、田臥勇太(38=現Bリーグ・栃木)がサンズのレギュラーシーズンでデビューした2004年11月3日以来、実に5085日ぶり。3点シュートもその試合で田臥が決めた1本以来となった。

 第4Qの5分1秒はまさに日本にとっては“歴史的”な瞬間。渡辺は速攻から右のサイドライン際を疾走し、両手でダンクを決めてこの日4得点目を記録した。日本人選手がNBAでダンクを決めたのはこれが初めて。NBAがBBAとして発足した1946年以来、72年の歳月をかけて新たな1ページが歴史に書き加えられた。

 試合は延長の末にグリズリーズが109―104(前半52―46)で勝ってプレシーズンでは2勝1敗。17日の開幕戦でもグリズリーズと対戦するペイサーズは1勝1敗となった。

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