五郎丸2ゴール2PGで勝利に貢献 最高峰Lで日本人対決“誇り”

[ 2016年5月22日 05:30 ]

<サンウルブズ・レッズ>前半、突進するレッズ・五郎丸にタックルするサンウルブズ・立川(右)

スーパーラグビー レッズ35―25サンウルブズ

(5月21日 ブリスベン)
 第13節が行われ、FB五郎丸歩(30)を擁するレッズ(オーストラリア)が日本のサンウルブズを35―25で下し、今季3勝目を挙げた。2戦連続3度目の先発だった五郎丸は2ゴール2PGで、自己最多の10得点を記録。後半に右肩を痛めて途中交代を余儀なくされたが、昨年のW杯日本代表のチームメートたちの前で、改めて存在感を示した。一方のサンウルブズは9敗目を喫し、プレーオフ進出の可能性が消滅した。

 試合後の会見での五郎丸の表情は、いつになく明るかった。後半25分、インゴール寸前でトライを防ごうとタックルに入った際、右肩を強打。サンウルブズに反撃のトライを許した揚げ句、苦もんの表情を浮かべてベンチに退いたにもかかわらずだ。「(右肩は)ノープロブレムです」と英語を交えるほどの冗舌ぶり。4年間、苦楽を共にした仲間たちとの真剣勝負は格別だった。

 「サンウルブズは素晴らしいチームでオーストラリアで対戦できたことは非常にうれしく思う」

 おなじみのルーティンから放たれるキックは好調だった。前半4分、正面30メートルのPGを沈めて先制。同14分には味方のトライ後コンバージョンを難なく決めた。後半14分には正面43メートルのロングPGも余裕の飛距離で成功。この試合、5本中4本を決め成功率80%。「15番をつけて出られてうれしかったし、キックのチャンスも多くいただけて満足」とうなずいた。

 ボールインプレーではWTB山田とボールを追い掛け、フッカー堀江とは1対1で対峙(たいじ)した。同学年で大学、トップリーグを含めて何度も対戦している相手だが、世界最高峰舞台では初対戦。「日本代表でプレーした選手が多く出場して非常にうれしい」。渡豪前から目標にしてきた一戦に懸ける思いは本物だった。

 レッズは次節の試合がなく、五郎丸は日本代表合流のため6月初旬に帰国予定。再びジャパンのジャージーに袖を通し、W杯で唯一敗れたスコットランドを迎え撃つ。

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