【竹下佳江の目】課題は大黒柱・木村を超える若きアタッカーの存在

[ 2016年5月22日 09:45 ]

<日本・イタリア>第1セット、スパイクを放つ木村
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バレーボール女子リオデジャネイロ五輪世界最終予選兼アジア予選第6日 日本2―3イタリア

(5月21日 東京体育館)
 この試合で五輪出場を決めるという木村主将の気迫がチームに活力を与えてくれました。その通りに今大会の最大目標を達成したことは評価していいと思います。「みんなで苦しいところを乗り越えた」という経験は、本番に向けてチームに一体感と成長をもたらしてくれると思います。

 ただし、厳しい言い方をすれば、イタリア戦は勝ち切れた試合でした。特に先にセットポイントを握った第3セット。原因は攻撃の組み立て方でしょう。詰め将棋のように25点目までを頭に描き、アタッカーの心理状況まで読んだ上で、途中の攻撃を組み立てるのはセッターの仕事。21歳の宮下には、その引き出しを増やしてほしい。これが五輪への課題の一つだと感じました。

 この日の試合で再確認しましたが、やはり日本の軸は木村。その大黒柱についていくのではなく、超えるような若きアタッカーが出てくるかも、もう一つの課題です。今大会の上位チームは五輪でもメダル候補。接戦は日本に力がある証拠だと思いますが、やはり勝利は自信を生みます。最後はオランダに勝って、次のステップへと進んでほしいと思います。(元全日本女子主将)

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2016年5月22日のニュース