白鵬 恩人との別れに涙「思い出すと泣けてくる」

[ 2016年4月28日 05:30 ]

浅野毅氏の通夜に参列し、涙ぐむ横綱白鵬

 大相撲の横綱・白鵬(31)が恩人との別れに涙した。00年10月の来日から入門までの2カ月間、受け入れ先となってくれた摂津倉庫(大阪府大東市)の浅野毅会長が23日に内臓疾患のため77歳で死去。27日の朝稽古後に都内から大阪府内の葬儀場に日帰りで出向いて通夜に参列した。

 朝稽古後、横綱は「思い出すと泣けてくる。いつまでも一緒にいられると思ったら大間違いだね」と目を潤ませた。15歳で来日して摂津倉庫相撲部でスカウトを待ったが、70キロにも満たない細い体だったためモンゴル帰国前日まで声は掛からず。そんな時に浅野氏が旭鷲山(元小結)に連絡を取ったことで現師匠につながって宮城野部屋に入門した経緯があり「会長みたいにいろんな人に温かい手を伸ばしたいと思います」と遺志を継ぐことを約束した。

 最後の対面は3月の春場所後。入院先にお見舞いに行き、千秋楽で獲得した懸賞金を手渡すと「めっちゃ喜んでくれました」。この日の朝稽古では左足の筋肉に張りが出たため基本運動だけで終了。37度目Vを狙う夏場所(5月8日初日、両国国技館)に向けて状態は良くないが「(浅野氏に)恥をかかせることはできない」と意気込んだ。

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