桐生、９秒台お預け…今季初１００メートルは不運な向かい風

９秒台には届かなかった桐生（右）

陸上テキサス・リレー

（4月2日 米テキサス州オースティン）
　男子１００メートルで日本歴代２位、１０秒０１の記録を持つ桐生祥秀（２０＝東洋大）は今季初の１００メートルに臨み、１０秒２４だった。向かい風１・４メートルの条件下で走った２組の１位で、全体で２位だった。スタートで飛び出したものの中盤以降に伸びず、９秒台はお預けになった。昨年の大会は追い風３・３メートルの参考記録ながら９秒８７をマークしていた。

　風向きを考慮してスタートとゴールを通常とは反対にしたレースで、桐生の組は向かい風１・４メートルになる不運に見舞われた。スタートで飛び出したものの、伸び切れず１０秒２４。「６０メートルまでは手応えがあった。本当はタイム（９秒台）を狙っていたので、出したかった」と悔しがった。

　それでも向かい風１・０メートル以上では日本最速。朝原宣治が９６年アトランタ五輪（１・６メートル）などで出した１０秒２８を更新した。２組の桐生はタイムで敗れたものの、９秒台の記録を持つ選手らを抑えて１位でゴールした。「手応えは去年より感じている」という内容で五輪イヤーの第一歩をしるした。次は２９日の織田記念国際に出場する。