柔道選考、異例の公開 約1時間、報道陣が傍聴

[ 2016年4月3日 21:31 ]

 全日本柔道連盟(全柔連)は3日、福岡市内で開いたリオデジャネイロ五輪代表選考の強化委員会を報道陣に公開した。昨年の世界選手権代表選考に続く異例の試み。新聞やテレビなど26社が傍聴する中、68人の委員が約1時間、議論した。

 代表選考の透明化を目指し、全柔連の山下泰裕強化委員長が発案した。一部委員から「自由に意見ができない」との異論があり、強化委員長は自身以外の発言者が特定されない報道をメディアに求めて実現。事前のコーチ会議で決まった代表候補案を1階級ずつ検討した。

 会議では五輪だけにとどまらず、普段の国際大会の派遣方法にまで“物言い”が付く場面も。画期的な案を実現した山下委員長は「選手の一生の運命を握るのだから、真剣に議論ができて良かった」と述べた。

 代表選手の反応はさまざまだ。男子81キロ級のベイカー茉秋選手(東海大)は「公平でいい。理由が早く表に出れば、選手も納得だと思う」と好意的。女子63キロ級の田代未来選手(コマツ)は「自分は(会議に)入っていないから分からない。いいか悪いかも言えない」と言葉を濁した。

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2016年4月3日のニュース