浅見まさかの1回戦敗退、4年前の悪夢再び…五輪切符黄信号

[ 2016年4月3日 12:42 ]

柔道体重別選手権女子48キロ級1回戦で森崎(奥)に敗れた浅見

 柔道のリオ五輪代表最終選考会となる全日本選抜体重別選手権最終日が3日、福岡国際センターで行われた。女子48キロ級では代表候補の浅見八瑠奈(27=コマツ)がまさかの初戦敗退。悲願の五輪代表入りは厳しくなり、近藤亜美(20=三井住友海上)の代表入りが濃厚となった。

 「五輪に出たい気持ちはあったけどこれが実力。自分の中ではベストを尽くしたつもり」。試合後のミックスゾーンでは少しだけ瞳をうるませ、結果を受け止めた。

 代表争いのライバルとなる近藤が初戦を突破したのを見届け、森崎由理江(25=鹿屋体大)との1回戦の畳に上がった。積極的に投げ技を繰り出したが、開始1分で片襟の指導を取られた。「先に指導を取られて焦ったのもあるかもしれない」。ポイントが奪えないまま、残り1分12秒で2つ目の指導を取られた。「相手が奥襟を取りにきたのを嫌がって、片襟になって指導を取られた」。おいつめられて最後は強引に攻めに出るしかなかった。残り18秒、大内返しで有効を取られ、万事休すとなった。

 ロンドン五輪出場を懸けた4年前のこの大会でも、代表最有力とされながら初戦敗退。まさかの代表落選の憂き目にあった。その後は畳から離れて自分を見つめ直し、五輪を目指して再起を決意。若い近藤が台頭し、世界女王経験者同士で横一線の争いを繰り広げてきたが、今回も最終選考会で力を出し切れなかった。「考え、学ぶことの多かった中身の濃い4年間。後悔はない。今後は白紙です」とここまでの歩みを振り返った。

 男女の最重量級をのぞく代表12選手は、大会後に行われる強化委員会で決定し、発表される。

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2016年4月3日のニュース