ボミ三つ巴PO制し今季1勝 最終18番「200点」ショット

[ 2016年3月14日 05:30 ]

イ・ボミは今季初優勝を飾り優勝カップを手に笑顔を見せる

女子ゴルフツアーヨコハマタイヤPRGRレディース最終日

(3月13日 高知県香南市 土佐カントリークラブ=6217ヤード、パー72)
 3打差から出た昨年の賞金女王のイ・ボミ(27=韓国)が日本ツアー通算16勝目を挙げた。正規ラウンドの最終18番で追いつき、通算8アンダーで柏原明日架(20=富士通)、飯島茜(32=フリー)とのプレーオフに突入。4ホール目でバーディーを奪ってプレーオフ7勝目と勝負強さを発揮し、目標の五輪出場も最後まで諦めるつもりはない。今大会でのプレーオフ突入は5年連続でツアー史上最多となった。

 疲れていても、プレッシャーがあっても、女王は勝負どころを分かっている。3打差から出たイ・ボミが最終18番で追いつき、プレーオフは4ホール目でバーディーを奪った。「本当に信じられない」。昨年のツアー初勝利が10戦目の「ほけんの窓口レディース」。早咲きの今季は日本ツアー2戦目で早くも優勝し、7勝を挙げた昨年を超える活躍を予感させた。

 タイでの米ツアーから今週で3連戦目。「体はしんどかったけれど、集中するところは集中した」。ギアを入れたのは1打を追う正規の最終18番パー4だ。右ラフに曲げ、木が障害となったピンまで134ヤードの第2打。8Iでスライスを打ったボールはカップのわずか左を通り過ぎて止まった。「あれは凄かった。200点。何回打ってもあのショットは打てない」。自画自賛のショットでバーディーを手にした。

 6勝1敗と抜群の勝率を誇っていたプレーオフにもつれ込めば、負けるはずはない。18番で繰り返された戦いで一度もティーショットを曲げず、4回目で5メートルのバーディーパットを入れた。1、3回目の終了後にカップが切られた際、ほかの2人はすぐにティーグラウンドへ移動した。それに対してイ・ボミは清水キャディーとそろってカップの位置を確認し、打つ球をイメージした。入念な準備が勝利を呼んだ。

 アン・ソンジュとのプレーオフを制し、初勝利した思い出の大会だ。「あの優勝がなかったら今の私はいない」。あれから4年、賞金女王にもなり、今は五輪出場を目標に掲げる。現在、韓国勢8番手で五輪レースは大きなビハインドを背負う。「ここで勝てなかったら、もう五輪のことは言わないつもりだったけれど、優勝できたからまだチャンスはある」。奇跡を信じ、フルスロットルで前半戦を駆け抜ける。

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2016年3月14日のニュース