17歳金谷3差8位発進 88年ぶり2人目アマ制覇「狙いたい」

[ 2015年10月16日 05:30 ]

ティーショットを放つ金谷

男子ゴルフツアー 日本オープン第1日

(10月15日 兵庫県神戸市 六甲国際ゴルフ倶楽部・東コース=7394ヤード、パー72)
 今年の日本アマチュア選手権を最年少で制した金谷拓実(17=広島国際学院高2年)が首位と3打差の8位と好発進した。同学年の勝みなみ(17=鹿児島高2年)に刺激をもらい、ボギーなしで3バーディーの69をマーク。史上2人目となる日本オープンのアマチュア優勝へトライする。ジュビック・パグンサン(37=フィリピン)が6アンダーの66を出し単独首位。連覇を狙う池田勇太(29=日清食品)は2打差の3位と上々の位置につけた。

 初々しさと、それと相反するステディーさを兼ねた17歳が会心のスタートだ。緊張から寝付きも悪かったという金谷がボギーなしで69をマーク。「きょう一日、しっかりパットが入ってくれてしのげました」と得意クラブに最敬礼した。

 出だしの10番で3メートルのパーパットを決めたのを皮切りに、難度1位の18番パー4も1メートル強を沈めてパー。後半の2、3番も3メートルのパーパットが残ったが、これもきっちり入れた。

 一方、3バーディー中、2つはパー5で奪った。1Wの飛距離は270ヤードとやや非力。「ドライバーやアイアンが劣る分、パットとアプローチでカバーしないと」と刻んでスコアメークした。

 日本アマを17歳51日で制してから3カ月、濃密な時間を過ごした。同学年ながら、これまで接点がなかった勝みなみと9月に英国で行われたジュニアの試合に一緒に出場した縁で急接近。「めっちゃ面白い子」とすぐに仲良くなった。たわいのない話はもちろん、「どうやって勝ったの?」と昨年のKKT杯バンテリン・レディースでアマチュア優勝を果たした時のことも根掘り葉掘り聞き出した。

 金谷と同じように日本女子アマを制した勝は優勝宣言をして女子オープンに挑んだ。11位に終わり、無料通信アプリのLINEで「後で後悔」と打ち明けられたというが、前向きな姿は控えめな金谷を刺激するのに十分だった。

 「予選を通過して、ローアマチュア」が目標だったが、アマチュア優勝は第1回大会の赤星六郎(1927年)1人と聞かされると「3日目が終わって、そういう位置にいるなら狙いたい」と上方修正した。最年少優勝、最年少ローアマチュア…。急成長の17歳が歴史を塗り替える偉業に再び挑む。

 ◆金谷 拓実(かなや・たくみ)1998年(平10)5月23日、広島県呉市出身の17歳。5歳からゴルフを始め、13年中国ジュニア、15年全国高校選手権春季大会で優勝。15年日本アマチュア選手権は最年少優勝。ナショナルチームU―17メンバー。1メートル70、60キロ。得意クラブはパター。

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