松山 反撃及ばず38位後退…ショット違和感「ごまかしが…」

[ 2014年7月20日 05:30 ]

<全英オープン3日目>17番、ラフから2打目を放つ松山

USPGAツアー第143回全英オープン第3日

(7月19日 英国ホイレーク ロイヤルリバプールGC=7312ヤード、パー72)
 第2ラウンドで74と落とし、通算1アンダーの24位で出た松山英樹(22=LEXUS)は3バーディー、4ボギーの73、通算イーブンパーで38位に後退した。通算2オーバーの56位から出た小田孔明(36=フリー)は74で通算4オーバーの63位。首位で出たロリー・マキロイ(25=英国)は終盤に2イーグルを奪うなど68をマークし、通算16アンダーで初日からの首位を守った。

 小雨が降り、風もなく、グリーンが止まりやすくなった好条件。首位マキロイを追い、序盤からスコアを伸ばす上位陣とは対照的に松山のエンジンが温まるまでに時間を要した。不本意な成績で3日目を終え「ショットのフィーリングが合わず、最後まで修正できなかった」と肩を落とした。

 1番は第1打を深いラフに打ち込んだ結果、3オン、2パットのボギー。そこから立て直して5番までパーを並べたが、パー3の6番は第1打でグリーンを外し、アプローチはピンを15メートル以上オーバーした。2つ目のボギーを叩くと、11番でも3パットのボギー。ようやく12番でバーディーを取り返して反撃態勢に入ると、13番パー3は「会心のショットだった」と第1打を1メートルにつけて連続バーディーを奪った。

 上位浮上を目指してコースマネジメントを変えた。予選ラウンドの平均飛距離は253ヤードで155人中150位。慎重なプレーで飛距離が伸びない上にフェアウエーキープは64%で37位、パーオン率も58%で76位と低迷した。一方、同組で積極的に1Wを握ったマキロイは平均飛距離333ヤードで2位。果敢に攻めた結果、5位だった75%のパーオン率から予選2番目に多い13個のバーディーを量産するなど攻めた後者がスコアを伸ばした。

 予選2日間は深いラフやポットバンカーのあるコースの攻略を考え、2Iなどでフェアウエーキープを優先した松山だったが、この日は果敢に1Wを握った。16番は1Wでの第1打をフェアウエーに置き、エッジまで残り約290ヤードの第2打でも1Wを選んだ。「ピン位置が奥だったので手前のバンカーに入ってもOKだと思った」と振り返ったショットはグリーン左ラフに外れて2パットのパーとなったが、松山の攻めの姿勢を見た観衆は温かい拍手を送った。

 それでも最後までショットのフィーリングは戻らず「原因が分かっていたら治っているはず」と首をかしげた松山。多くは明かさなかったが「今季に入って悪かったのが、ごまかしきれなくなってきているのかなと思う」と打ち明けた。最終日に向けて「スコアを伸ばせるように頑張りたい」と静かに闘志を燃やし、ショットの調整をするため練習場へ向かう足を速めた。最終日にどこまで巻き返せるか。挽回の余地は残されている。

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