武藤 2差発進 母校・前橋育英 甲子園Vで弾み

[ 2013年8月23日 06:00 ]

1番、ティーショットを放つ武藤

関西オープン第1日

(8月22日 兵庫県三木市 オリムピックゴルフ倶楽部=7298ヤード、パー72)
 昨年の覇者、武藤俊憲(35=赤城CC)が4バーディー、2ボギーの70で首位と2差の13位と好位置につけた。母校・前橋育英高(群馬)の野球部が甲子園で初優勝。それに刺激を受け、1年ぶりの通算6勝目に手応えをつかんだ。

 連覇が懸かる大会の初日を2アンダーでまとめたというのに、武藤は終始落ち着かない表情だった。ラウンド後も周囲のねぎらいの声にも上の空。報道陣への取材を済ませると、足早にクラブハウスに向かった。

 群馬・前橋育英高校出身。母校の野球部はこの日、甲子園球場で行われた選手権を制して初優勝を飾った。在学中は、ゴルフ部監督が野球部部長を兼ねていたこともあって、以前から親近感を抱いてきたという。この日は決勝戦の5回あたりからテレビ観戦。優勝を見届けると、再び報道陣に囲まれ「17年ぶりでも校歌を歌えるものですね」と快挙に酔いしれた。

 自身のプレーも悪くなかっただけに、二重の喜びとなった。この日はアイアンが好調で、2番で4メートルを沈め、3番は第2打をグリーン近くまで運んだ後、第3打のアプローチを1メートルに寄せて連続バーディーを奪った。9、10番で連続ボギーを打って崩れかけたが、13番で5メートルを沈めて、悪い流れを食い止めた。首位と2差の13位発進に「ゴルフはまあまあですね。初日は中盤にアプローチの悪いところが出たので、そういうところをなくしていけば」と笑顔で振り返った。

 会場こそ違うが昨年、4日間首位を守って通算5勝目を挙げたゲンのいい大会。今年は10戦して5度の予選落ちと低迷しているが、3点差を逆転して深紅の大優勝旗を手にした後輩の姿を見て「気合が入った」と35歳は言葉に力を込めた。

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2013年8月23日のニュース