終了間際に逆転トライ 福岡・森監督「選手時代よりうれしい」

[ 2010年12月28日 17:05 ]

 【全国高校ラグビー 福岡14―8本郷】3度の優勝経験を誇る福岡が28大会ぶりの花園で劇的な逆転劇を演じ、古豪復活ののろしを上げた。7―8の終了間際。自陣5メートルライン付近でボールを奪い、一気に決勝トライに結び付けた。

 立役者はWTB福岡だ。左タッチライン際でパスを受け「前が空いたので、これはいけると思った」と、約60メートルを駆け抜けた。ゴールライン目前でタックルを受けて万事休したかに見えたが、肩から上への危険なタックルだったと判定されて認定トライに。「みんなが前に出てくれたから展開するチャンスが生まれた」と周囲に感謝した。

 前半6分に福岡のトライで先制したが、相手FWの圧力に押され徐々に防御の時間が長くなった。劣勢をはね返しての勝利に、新日鉄釜石の日本選手権7連覇をCTBとして支えた森監督は「あきらめない強さがあった。選手時代よりうれしいよ」と手放しで喜んだ。

 30日の2回戦でぶつかるのは優勝候補の一角、大阪朝鮮高(大阪第1)だが、一歩も引くつもりはない。森監督は「正月にもう1日、ここで試合をしたいね」と穏やかな表情だったが、目は真剣そのものだった。

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2010年12月28日のニュース