遼くん、頼みの“相棒”も…復調遠い6オーバー

[ 2010年8月8日 06:00 ]

3日目、昔のパターに戻しプレーする石川だったが…

 世界選手権シリーズ・ブリヂストン招待第3日は7日、オハイオ州アクロンのファイアストーンCC(7400ヤード、パー70)で行われ、2日目に62位へ後退した石川遼(18=パナソニック)は2バーディー、4ボギーの72と3日連続のオーバーパーで、通算6オーバーにスコアを落とした。今大会から使い始めた新パターを以前のモデルに戻すなど、パッティングの迷いがプレー全体を停滞させた。76位から出た池田勇太(24=日清食品)は69で回って通算7オーバー。72位から出たタイガー・ウッズ(34=米国)は75を叩いて通算11オーバー。宮本勝昌(37=ハートンホテル)は通算5アンダー。

 苦境をどうにか脱したい。そんな思いが石川の手に握られたパターに表れていた。第3ラウンドでバッグに入れたのは、使い慣れたL字マレット型のエースパター。今大会から使い始めた新パターを一時的にあきらめてでも、使い慣れた“相棒”に懸けた。
 もちろんグリーン上の不振は新パター以前からのもので、パターを戻しただけですべてが好転することはなかった。2番パー5では2メートルを沈めてバーディーを先行させたものの、直後の3番で3パットしてあっさりと振り出しに。その後もチャンスを生かせない展開の中で、徐々にスコアを落としていった。
 精彩を欠いたパッティングゆえに、2日目には思わぬ凡ミスを犯す場面もあった。インスタートで迎えた後半1番の1・5メートルのバーディーパット。同組のオバートン(米国)のパーパットより50センチは近かったが、石川はちゅうちょせずにアドレスに入った。「あれ?僕の方が近い」。間違いに気づいて慌てて構えを解くと、オバートンは「打ちたいならお先にどうぞ」と苦笑いした。
 石川は通常の順番通りパッティングを譲ったが、これを外したオバートンが「F○CK!」と絶叫。相手がボギーとなった上に、仕切り直した自分もカップに蹴られてパーに終わり、気まずい雰囲気がグリーン上に充満した。「きょう(2日目)一番近いバーディーパットで自分のことしか頭になかった。僕の番だと思いこんでいた。周りが見えてなかった」と平謝りだった。
 第2ラウンドは米ツアーで自己2番目に悪い33パット。2日間のパーオン率は全体5位の72・22%でもパット数65は最下位というありさま。次週に控える全米プロに向けて復調のきっかけをつかむには、まだまだもがき続けるしかなさそうだ。

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2010年8月8日のニュース