持ち味出なかったが…歴史つくった帝京大

[ 2009年1月10日 20:07 ]

 【全国大学選手権 帝京大10―20早大】昨年11月の対抗戦で早大を圧倒したFWが優位に立てない。反則によるシンビンも2人出し、帝京大は普段のプレーができずに敗れた。

 快進撃の原動力だったFWが火を噴かず、プロップ平原は「早大のスクラムはまとまっていた。いけると思ったが、気持ちが空回りした」と反省。準決勝までの3試合で4トライしか与えなかった防御でも反則を繰り返し、キック処理はもたつくばかり。自慢の守りで逆にリズムを崩した。

 初めての決勝は持ち味を出せなかった。それでもCTB井本主将代行は「最高の舞台で戦った。胸を張って帰りたい」と悪びれなかった。

 関東リーグ・対抗戦グループで後発組の帝京大は、かつては一部の伝統校と公式戦を行えない時期が続いた。有望な高校生も集めにくいが、一度はラグビーから離れた選手も受け入れるなどして強化に成功。今季は早大の対抗戦連勝を53で止めてリーグを初制覇し、全国選手権で優勝を本命視される存在になった。

 悔しい幕切れに岩出監督は「敗北を受け入れて、悩み考え、また立ち上がって歴史ができる」と前を向いた。

続きを表示

2009年1月10日のニュース