豊田主将2トライ!早大が帝京大下し2連覇!

[ 2009年1月10日 16:05 ]

帝京大を破って大学日本一を決め、喜ぶ早大フィフティーン。中央左は2トライを決めた豊田

 ラグビーの第45回全国大学選手権最終日は10日、東京・国立競技場で帝京大―早大の決勝を行い、早大が20―10で制して2大会連続15度目の優勝を果たした。

 関東リーグ・対抗戦グループで帝京大に敗れていた早大は、前半終了間際に主将のナンバー8豊田がスクラムから抜け出してトライを挙げ、10―3と勝ち越し。後半23分にも豊田がトライを決め、低いタックルで帝京大の反撃を1トライに抑えた。
 帝京大は不用意な反則が目立ち、攻めきれなかった。2度の一時退場(シンビン)も響いて、悲願の初優勝を逃した。

 豊田主将の獅子奮迅の活躍が早大に15度目の栄冠をもたらした。「自分なんかが主将をやっていいのかなとも思った時もあった。本当に夢のよう」。重責を担った日々を思い出したのか、ナンバー8は感涙にむせんだ。
 関東リーグの対抗戦で敗れた帝京大との再戦に「こんなリベンジの機会がやってくるなんて、わくわくしていた」と言う。3―3の前半終了間際。敵陣ゴール前のスクラムからボールを持ち出すと、軽快なステップで相手フランカーをかわし、勝ち越しトライを挙げて人さし指を突き立てた。
 後半23分には食い下がる帝京大の防御をものともせず勇猛に突進、右腕を伸ばしてボールをインゴールにたたきつけた。ボール争奪戦では体を張り、ラインアウトの確実な捕球で早大にリズムを与えた。
 「心優しい」と中竹監督が評する男が、リーグ戦が終わってから今大会中も、あえて罵詈雑言を浴びせてチームメートを刺激した。「豊田さんは頼りになる。チームが一つになった」と2年生SO山中は話す。
 「1年間のプロセスの答えが出る」と腹をくくって臨んだ決勝。豊田の表情は涙から満面の笑みに変わり、大学日本一になった時だけ披露することが許される第2部歌「荒ぶる」を誇り高く歌い上げた。

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2009年1月10日のニュース