まだ現役!平均66・4歳の実業団野球がV

[ 2008年11月11日 06:00 ]

団体戦で優勝した実業団野球の(左から2人目から)石丸元旦、加藤隆久、岡道孝、田中義助、五月女章の各氏。左端はミズノ・水野明人社長。右端はスポニチ・山本進社長

 51回目を迎えたスポーツマンの祭典が盛大に行われた。第51回オールスポーツマンゴルフ(スポニチ主催)は10日、埼玉県飯能市平松の久邇カントリークラブ(東コース=3305ヤード、西コース=3306ヤード、北コース=3320ヤード、パー72)で39団体(団体戦は38団体)、187人が新ペリア方式による熱戦を繰り広げ、団体戦は実業団野球が7年ぶり3度目の優勝を飾った。個人戦はソフトテニスの西田豊明(60)がグロス70、ネット68・8で制して水野健次郎杯を獲得。65歳以上の選手による高石真五郎杯は実業団野球の加藤隆久(75)が手にした。=敬称略=

 し烈な団体戦を制したのは平均年齢66・4歳のシニア軍団だった。5人中4人が65歳以上の実業団野球は2位のソフトテニスを0・6打差で退け、3度目の戴冠となった。

 チームを引っ張ったのはグロス87、ネット69・0で、個人戦全体2位、65歳以上の部ではトップだった加藤だ。実業団の軟式野球大会を運営する同連盟の事務局長で、チーム最年長の75歳は「今回は手応えがあった。とにかくうれしい」と大喜び。同年代の友人たちが体力低下を理由に次々とゴルフから身を引く中、週に2回練習場に通い、体力と技術を維持してきた成果を見せつけた。

 さらに72歳の石丸がネット76・0、65歳の田中が同74・6、65歳の岡が同70・6と続き、初出場の55歳五月女が同72・2と貢献した。五月女は45歳以上の実業団軟式野球リーグ「OFBL」に参加している東京ガスの主力選手。この秋は6割を超える打率でチームをO組優勝に導いたばかりで「まだまだ現役バリバリ。体力は負けません」と日頃野球で鍛えてるパワーをゴルフにも存分に発揮した。

 野球は今夏の北京五輪を最後に五輪競技から除外されることになった。加藤は「野球の底辺を支えているのは軟式です。軟式からプロに行った選手もいる。われわれの活動がどこかで五輪につながると信じています」と硬軟の壁を超えて五輪競技復活を願っている。北京五輪ではメダルなしに終わった野球の存在感を、JOCや各競技団体に対してアピールする優勝となった。

 ▽オールスポーツマンゴルフ 日本の主要スポーツ団体の代表が一堂に会して、スポーツ界全体の発展を目指すことを目標にできた大会。第1回は1958年に大箱根CCで開催されて、13団体、22チームの81人が参加した。

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2008年11月11日のニュース