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【アジア杯】性加害報道の伊東純也が離脱 日本協会「心身のコンディションを考慮」 森保ジャパンに衝撃

[ 2024年2月2日 04:30 ]

1月31日のバーレーン戦、ベンチでうつむく伊東
Photo By スポニチ

 日本代表に衝撃が走った。決勝トーナメント1回戦のバーレーン戦勝利から一夜明けた1日、女性に対する性加害があったとして刑事告訴されていたMF伊東純也(30=スタッド・ランス)の離脱を日本協会が発表した。3日の準々決勝イラン戦を前に、森保ジャパンは右サイドの絶対的な主力として今大会1次リーグ3試合に出場してきたスピードスターを欠く、緊急事態となった。

 性加害疑惑報道から一夜明け、事態が大きく動いた。日本協会は伊東の離脱を発表。「報道されている事実関係の内容について当事者の主張が異なっていると理解しており、慎重な対応が求められると考えています」とした上で「本人の心身のコンディションを考慮した結果、伊東選手が本日付でチームを離れることを決定しました」と声明を出した。

 この日、前日のバーレーン戦でプレーしなかった伊東は、当初ピッチで練習を行う予定だった。しかし、急きょ宿舎での調整に変更されたことが発表され、その後にチーム離脱がリリースされた。

 1月31日にデイリー新潮で昨年6月に大阪市内で同意を得ないまま性行為に及んだ疑いが報じられるとともに、大阪府警が女性2人からの刑事告訴を受理したことも判明。伊東は同日のバーレーン戦でベンチ入りしたもののプレーせず、試合後は「サッカー以外のことは駄目だと言われたので」とだけ話していた。

 一方、伊東の代理人弁護士は1日、性加害はなかったとして、虚偽告訴容疑の告訴状を大阪府警に提出し、受理された。弁護士は取材に「全くの事実無根だ」と主張。告訴状では、伊東はホテルで2人と過ごしたが、2人の話は不自然に変遷しており、物的証拠は一切存在しないとしている。府警は双方から話を聴き、慎重に調べるとみられる。

 スピードを生かしたドリブル突破を武器に「イナズマ純也」と呼ばれる伊東は、18年9月の森保ジャパン立ち上げから招集され、ジョーカー役から主軸へとのし上がった。21年11月にはSNSで一般女性との結婚を発表。22年W杯カタール大会でプレーし、アジア杯でも優勝に導く活躍を期待されていたが、得点もアシストもないまま去ることとなった。


 ≪堂安や久保でサイド穴埋め≫ 伊東は第2次森保政権下の15試合中9試合で先発し、4得点6アシスト。今大会はベトナム戦、イラク戦に先発するなど1次リーグ3試合に出場していた。ベトナム戦で後半から左サイドにまわったようにポリバレントな能力も魅力。チームは両翼からスピードで局面を打開できる武器を失うことになり、その穴はタイプが違う堂安、久保らが埋めることになりそうだ。

 ▽伊東の性加害を巡る報道 昨年6月の大阪府で行われた日本代表戦後に、女性2人が伊東と飲食を共にした後、大阪市のホテルで性被害を受けたと、週刊新潮のニュースサイト「デイリー新潮」が1月31日に報じた。被害女性は昨年9月以降、弁護士を通じて謝罪を要求したが、伊東サイドから誠意ある対応が感じられなかったとして刑事告訴に踏み切ったという。

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