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大仁会長ようやく取材対応、アギーレ進退表明へ…原氏ら“総辞職”も

[ 2014年12月18日 05:30 ]

西沢コミュニケーション部長が 報道陣に応対している間に、車で協会を出る大仁会長

 日本サッカー協会の大仁邦弥会長(70)が18日、スペインリーグの八百長問題で告発された日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)の進退問題などについて説明する。17日は休日返上で都内のJFAハウスに現れたが、この日も取材対応はなし。日本協会によれば、18日のJFA理事会でまずは理事らに事情を説明。フットサルの国際親善試合、日本―クロアチア戦(駒沢体育館)を視察した後、報道陣の取材に応じる方針という。

 大仁会長を乗せた黒塗りのハイヤーはほとんど速度を落とさぬまま、JFAハウスの地下駐車場に入った。当初は休日予定だったがオフ返上で姿を見せた。日本代表の指揮官が八百長問題で告発されるという前代未聞の事態だけに、告発が明るみになって2日がたっても慌ただしさを感じさせた。だが、この日も協会トップの口は閉ざされたまま。取材対応を求めた報道陣に、日本協会の広報担当はこの日も「その予定はありません」と言い切った。

 注目が集まる疑惑の指揮官の進退問題。大仁会長は18日、ようやく口を開く。日本協会は同日にJFA理事会を開催。日本協会の西沢コミュニケーション部長は「(18日の)JFA理事会で理事に事情を説明し、その後、(フットサル会場で)メディアの囲み取材にも応じる予定です」と説明した。西沢氏は前日16日、指揮官の進退について「現時点で何かを判断する段階ではない」と話し“続投”の方針を示していた。だが告発されたという事実は重く、指揮官の進退に関する追及は免れない状況となっている。

 大仁会長の取材対応に先立ち、理事会終了後には原専務理事が定例会見に臨む。同専務理事はアギーレ監督の招へいに動いたものの、指揮官が告発されてからは報道陣の質問に「ノーコメント」を貫いていた。それだけに、こちらの発言にも注目が集まる。

 地元スペイン紙によれば、スペイン検察庁からの告発は近日中にも受理される見通しだ。来年1~2月にはバレンシア裁判所から召喚される可能性が高い。アギーレ監督の代理人によれば「(指揮官は)喜んで出頭する」と話しているが、来年1月にアジア杯を戦う日本代表への影響は計り知れない。それだけに、日本協会がアジア杯前に辞任勧告、解任へと動く可能性も残されている。

 代表監督の解任に動いた場合、指揮官を招へいした原専務理事、霜田技術委員長の任命責任は重い。日本協会関係者によれば、“総辞職”を求める声もあり、早くも「後任人事の指揮は誰が執るのか?」との声まで上がっているという。18日は大仁会長の責任も追及されることになりそうだ。

 関係者によれば、日本協会の西沢部長は技術委員らに対しても、この件に関する発言を控えるよう伝えるなど、かん口令が敷かれているという。一方で、日本協会の小倉純二名誉会長は「今の状態が続くのは良くない。ただ白黒つくまで待ってあげた方がいい。(進展があったら)その時に判断しなければ」と会長より一足先に見解を示した。協会トップはどんな結論に至るのか。その方向性は日本サッカー界の未来を左右することになる。

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