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吉良2発!!なでしこ 7発大勝で7大会連続のW杯切符獲得

[ 2014年5月19日 05:30 ]

ヨルダン戦の前半、先制ゴールを決め、笑顔で駆けだすなでしこジャパンのFW吉良

 15年W杯予選を兼ねた女子アジア杯は18日、ベトナムのビンズオンで1次リーグA組最終戦が行われ、なでしこジャパンはヨルダンに7―0で大勝して準決勝進出を決め、参加8カ国のうち上位5カ国に与えられるW杯切符を7大会連続で獲得した。FW吉良知夏(22=浦和)が代表初ゴールの先制点を含む2得点と活躍。2勝1分けの勝ち点7で、オーストラリアを得失点差で上回り首位通過となった。22日の準決勝でB組1、2位が確定している韓国か中国と対戦する。

【試合結果 なでしこジャパンメンバー 女子アジア杯】

 背水の吉良が、求められていた結果を出した。前半26分。宇津木の左クロスを頭でドンピシャで合わせ、ゴール左に突き刺した。代表初ゴールはW杯行きの決勝点。そこからチームのゴールラッシュが始まった。6―0の後半ロスタイムには最後を締める2点目。「最初から積極的にゴールを狙っていった。ホッとした気持ちでいっぱい」。緊張感が抜け、柔和な表情を見せた。

 期する思いがあった。14日のオーストラリアとの初戦。先発に抜てきされながら精彩を欠いた。チームも序盤に先制され、わずか35分でベンチに下がった。「チャンスをもらって何もできなかった。次に出るときは得点を取りたいと思っていた」。格下のヨルダン戦は第2戦から先発11人全員を代えた“新戦力発掘試合”。生き残りのためにもゴールが必要だった。

 裏への飛び出しを得意とする技巧派は、ザックジャパンのエース・柿谷の動きを教科書にする。「柿谷選手はトラップのタッチが柔らかい。どうやったらできるのか参考にしている」。今オフには柿谷のプレー動画をかき集め、動きだしのタイミングや次のプレーを想定したトラップを研究。個人練習ではチームメートの猶本からロングパスを受け、ワンタッチでシュートにつなげるトラップの練習を繰り返した。先制点は本家をほうふつとさせる鋭い動きだしでDFをけむに巻いた。

 W杯切符を決めた日本は、決勝トーナメントで初のアジア女王を狙う。エース大儀見は1次リーグのみの参戦のため、吉良への依存度は高まる。「またチャンスがあれば、仕掛けてゴールまでいきたいと思います!」。攻撃の引き出しを増やす新鋭が、代表3試合目でようやく輝きを放った。

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