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本田圭MVPも「次は“オレが優勝させた”と…」

[ 2011年1月31日 06:00 ]

大会MVPに選ばれトロフィーを掲げる本田圭

アジア杯 決勝 日本1―0オーストラリア

(1月29日 カタール・ドーハ)
 少しだけ照れながらMF本田圭祐はトロフィーを掲げた。92年のカズ、00年の名波、04年の中村に続く日本人4人目の大会MVP。韓国、オーストラリアを倒しての優勝には「今までの優勝以上にこの優勝は価値がある」と胸を張ったが、その半面、MVPの受賞には複雑な表情を浮かべた。

 「(MVPは)チーム全体に贈られたもの。今回はそういう大会だった。チームメートとスタッフに捧(ささ)げたい」。あくまでも“チームの代表”として受け取ったとの思いが強かった。

 本田圭「自分が見せたかったことが見せられなかった。その点では悔しさが残った。もっと全試合を通じて圧倒したかった。全部がギリギリで周りの力に助けられた。俺個人が目指す理想はそういうものじゃない」

 左足首捻挫で欠場した1次リーグ・サウジアラビア戦以外の全5試合に出場。全14得点中6得点に絡んだ。決勝のオーストラリア戦では前半30分、37分に決定的なパスで得点機を演出。延長前半14分には長い距離を走ってゴール中央から左足シュートを放った。全てネットを揺らすことはなかったが、強じんなフィジカルとテクニックで攻撃陣をけん引。それでも“持ってる”男は、今大会1得点に終わった自らに不満を感じていた。

 本田圭「全てのアタックにおいて個を高めていきたい。僕が本当のトップレベルの選手と争って勝つにはソコですね。次、何かの大会で優勝した時は“俺が優勝させた”と心の底から言えるように。個人的なプレーでチームを救える存在になりたい」

 優勝した中でも課題は分かった。現在の自分の立ち位置も理解した。そして出した結論は“まだまだ伸びシロはある”ということ。アジア王者の誇りを胸に、再び本田圭の世界一を目指す戦いが始まる。

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2011年1月31日のニュース