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中京大中京・宮市ゴール実らず終戦…次は世界で

[ 2011年1月1日 06:00 ]

<久御山・中京大中京>前半20分、ゴールを決める中京大中京・宮市

 【全国高校サッカー・中京大中京2―4久御山】中京大中京(愛知)は、アーセナル入団が決まったFW宮市亮(3年)が1得点1アシストと活躍したが、久御山(くみやま、京都)に2―4で逆転負けした。

 逸材ストライカーの選手権はまたも80分間で終わった。昨年度も初戦で神村学園に2―10で大敗。リベンジの思いを胸に臨んだ今年度もDF陣が崩壊し4失点の逆転負け。宮市は「最後は残念な試合になってしまった。高校最後の試合になって悲しい」と肩を落とした。
 しかし、未来のプレミアリーガーとして才能の片りんは見せた。100メートルを10秒台で駆け抜けるスピードは高校サッカーでは異次元のレベル。この日は3トップの左に入ったが、前半10分には左サイドを駆け上がってDFを置き去りにし、FW竹野に完璧なクロスを送って先制点をアシストした。そして、1―1の前半20分が最大の見せ場。MF藤橋との鮮やかなワンツーで左サイドを突破して、最後は右足でシュート。一時は勝ち越し弾となる自身の選手権初ゴールを決めた。
 後半、決定的チャンスを2度外し「大事な試合で決定力を発揮できないのでは、まだまだ。もっともっと決定力をつけたい」と課題も口にしたが、その目に涙はなかった。次なるステージを見据えていた。
 高校卒業後すぐに欧州進出することを希望した宮市は、09年にドイツ1部のケルンやドルトムント、昨年7月にはプレミアリーグの名門アーセナルの練習に参加。ベンゲル監督の目に留まりアーセナル入りが決定。先月14日に正式契約を結んだ。アーセナルではポルトガル代表C・ロナウドと似た選手として紹介されている。4年半という長い契約期間も期待の大きさが表れている。
 「まだまだ伸びると思う。突破力は通用すると思う。この負けを生かして次のステージでは勝つ。世界で活躍したい」。サッカーの母国で新たな挑戦を始める18歳は力強く誓った。

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2011年1月1日のニュース