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矢板中央、4強で「U字工事」にネタ懇願

[ 2010年1月5日 06:00 ]

<矢板中央練習>選手に指示をだす矢板中央・高橋監督

 第88回全国高校サッカー選手権は5日、準々決勝の4試合を行う。栃木県勢として24年ぶりの4強を目指す矢板中央(栃木)は駒場スタジアムで広島観音(広島)と対戦する。高橋健二監督(41)は、ベスト4に進出したあかつきには、栃木県出身の人気漫才コンビ「U字工事」に矢板中央サッカー部を題材にしたネタをつくってほしいと要望した。

 国立切符を懸けた決戦を前に、高橋監督が意外な願望を口にした。「国立を懸けて試合できるとは夢にも思わなかった。めったにないチャンス。4強入りしたらU字工事さんに、ぜひ矢板中央サッカー部のネタを作ってほしい」。U字工事は栃木弁丸出しで、栃木県ネタで笑いをとる益子、福田の漫才コンビ。2人の母校・大田原高が実家から徒歩5分に位置するということもあり、テレビに出始めたころから注目していた。
 ただの思いつきではない。高橋監督は「栃木のサッカーはダメだったけど、栃木SCがJリーグに上がって励みになった」と説明した。U字工事はとちぎテレビで放送中のJ2栃木の応援番組「SC一枚岩」に出演し、J2栃木をJFL時代からサポート。指揮官は栃木サッカー界を盛り上げる仲間としてネタにされることを熱望している。
 まだ面識はないが、今大会で矢板中央のピッチリポーターを務める萬代裕子アナウンサーが「SC一枚岩」に出演している縁もあり、近く初対面が実現する可能性は高い。高橋監督は「とちぎテレビのマンUこと、萬代裕子アナに頼んでいます」とU字工事顔負けのダジャレまで披露した。
 この日はセットプレー確認やミニゲームなど約2時間の調整。U字工事のボケ担当と同じ名字のMF益子直は「絶対に国立に行くという気持ちで戦う。U字工事がネタにしてくれれば、すごいですね」と目を輝かせた。
 栃木県勢が4強入りを果たせば、85年度第64回大会の宇都宮学園以来、実に24大会ぶりの快挙。高橋監督が高校サッカーの聖地で指揮を執り、直々に「ネタにしてほしい」と懇願すれば、U字工事に「ごめんね、ごめんね~」と断られる可能性は低そうだ。

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2010年1月5日のニュース