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メンバー外されるかも…ビクビク男が逆転呼んだ!

[ 2010年1月5日 19:35 ]

 【矢板中央2―1広島観音】初の国立行きを決め、矢板中央の高橋監督の目は真っ赤だった。「本当に未知の世界。わたしも小さいころからのあこがれだった」。栃木勢で24大会ぶりの快挙に声を上ずらせた。

 広島観音に先制を許す苦しい流れを途中出場のMF島野が変えた。1メートル69の小さな体で思い切りよく前線に絡み、1得点1アシスト。県大会で左足首を痛め、先月に新型インフルエンザ感染と不運が重なった2年生は「(今大会の)メンバーを外されるとばかり考えていた。使ってくれた監督に感謝している」と逆転勝利の喜びをかみしめた。
 各地から優秀な選手を集めるような強化はしていない。高橋監督によれば、むしろ栃木は県外への人材流出が多い。そんな中、2年前に人工芝グラウンドを整備して環境面の充実を図り、地元出身者がほとんどのチームを鍛え上げた。
 前橋育英(群馬)鹿島学園(茨城)と前回大会でベスト4入りした隣県勢の飛躍にも刺激を受けたという矢板中央。高橋監督は「うちは人口3万人くらいの市のチーム。夢のよう」と選手たちを頼もしそうに見つめた。

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2010年1月5日のニュース