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「独裁者」ベラルーシ大統領の五輪観戦拒否 英に批判も

[ 2012年7月27日 10:14 ]

 「欧州最後の独裁者」と呼ばれるベラルーシのルカシェンコ大統領がロンドン五輪観戦を計画したところ、英当局に入国を拒否されたことが分かった。ロシア紙などが26日報じた。2010年の大統領選後の野党弾圧を受け、欧州連合(EU)が発動したベラルーシ高官のEU入域禁止措置に基づくと英側は説明している。

 ベラルーシのスポーツ担当相は五輪参加拒否などの対抗策は取らない考えを示したが、同国の後ろ盾のロシアでは「五輪の価値観や伝統はどこへ行ったのか。古代五輪開会中のギリシャが争いをやめたことは子供でも知っている」(ジューコフ五輪委員会会長)などとして、「平和の祭典」中も制裁を緩めない英側に反発が上がっている。

 ロシア下院独立国家共同体(CIS)委員会のスルツキー委員長は、チェチェン独立派などプーチン政権の圧迫で英国に逃れた「犯罪者」の亡命を受け入れる一方で、ベラルーシ五輪委員会会長も務めるルカシェンコ氏を入国させないのはおかしいと問題視。「ロンドンは欧州の二重基準の首都だ」と批判した。(共同)

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2012年7月27日のニュース