×

“陸の怪物”ボルト4年後は異種目3冠も

[ 2008年8月23日 06:00 ]

ボルト(中央・後ろ)はパウエルにバトンを無事に渡し、雄叫びをあげる

 【北京五輪 陸上】ボ 男子四百メートルリレー決勝はジャマイカが37秒10の世界新記録で初優勝。米国が過去2度マークした37秒40(92、93年)の世界記録を破った。ウサイン・ボルト(22)を第3走者、百メートル前世界記録保持者のアサファ・パウエル(25)をアンカーに起用して圧倒。「最高の大会になった。言葉では表現できない」と話したボルトは百メートルと二百メートルを含め、すべて世界新記録で3つ目の金メダルを獲得した。

 15歳から指導してきたミルズ・コーチは「彼は五輪にピークが来るように周到に準備してきた。リレーでも勝つと信じていたよ」とレース前から優勝を確信。北京で進化を遂げた怪物を「よくやった」と祝福した。
 実は地元メディアから「千六百メートルリレーにも出場させてみては?」という声が出ていた。ジャマイカは千六百メートルでも23日の決勝に進出。優勝すれば、84年ロサンゼルス五輪のカール・ルイス(米国=走り幅跳びを含め4種目でV)以来となる陸上4冠。しかし、同コーチは「答えは“NO”だ。そんなに焦らなくてもいい」と、12年ロンドン五輪に先送りした。
 ボルトの四百メートル自己ベストは昨年にマークした45秒28。世界トップレベルの記録ではないが、急成長を見せた今季はまだ走っていない。ルイスもマイケル・ジョンソン(米国)も達成できなかった3つの異なる距離での世界王者。4年後には夢のような偉業が待っているのかもしれない。

続きを表示

2008年8月23日のニュース