小津安二郎監督 12月8日から渋谷で特集上映

ル・シネマがセレクションした小津作品の特集上映が決定。ポスターには有馬稲子主演の「東京暮色」が使われた
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　松竹は11月2日、「小津安二郎:モダン・ストーリーズ　selected　byル・シネマ」と題する特集上映企画を12月8日から14日まで東京・渋谷のBunkamuraル・シネマ渋谷宮下で開催すると発表した。

　小津監督の生誕120年、没後60年に当たる今年はカンヌ国際映画祭での「長屋紳士録　4Kデジタル修復版」、ベネチア国際映画祭での「父ありき　4Kデジタル修復版」上映や東京国際映画祭での特集など、小津作品の再顕彰の動きが活発化している。

　そして新たに今回は「生誕120年の今だからこそ観たい作品」をル・シネマ渋谷宮下がピックアップ。同劇場の浅倉奏氏は「小津映画を前にして目に飛び込んでくるのは、時代背景や物語、登場人物の感情、喜怒哀楽よりもまず、“この人の感情は、人生はいまとても揺れているらしい”という“揺れ”です。その揺れのあまりにも大きな動きを見つめるうちにこちらも共振し、やがて、ガラスが割れるのです。私に共振を起こすその特定の周波数を、どういうわけか120年前に産まれた小津監督だけが知っている。“いま出会うべき映画だった”と共振してしまうのは、映された揺れが紛れもなく“現在”のものとしてあるから。その震撼する幸福を抱きながら、今日、いま、小津映画と出会いましょう（原文のまま）」とコメントを寄せた。

　上映作品は次の通り。

（1）父ありき　4Kデジタル修復版

（2）長屋紳士録　4Kデジタル修復版

（3）風の中の牝鷄　4Kデジタル修復版

（4）晩春　4Kデジタル修復版

（5）麥（麦）秋　4Kデジタル修復版

（6）東京物語　4Kデジタル修復版

（7）早春　4Kデジタル修復版

（8）東京暮色　4Kデジタル修復版

（9）彼岸花　デジタル修復版

（10）お早よう　デジタル修復版

（11）秋日和　デジタル修復版

（12）秋刀魚の味　デジタル修復版