渡辺王将「勝って一面飾りたい」、藤井竜王「一手一手深く考えて熱戦に」王将戦第1局あす開幕

[ 2022年1月8日 19:41 ]

<王将戦第一局・前日>前夜祭で壇上に立つ(左から)神谷八段、藤井竜王、渡辺王将、森内九段、福田三段(撮影・西尾 大助)
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 渡辺明王将(37=名人、棋王の3冠)に藤井聡太竜王(19=王位、叡王、棋聖の4冠)が挑戦する第71期ALSOK杯王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社ほか主催)はあす9日から静岡県掛川市で戦いの火ぶたが切って落とされる。開幕前日の8日、市内のホテルで前夜祭が行われた。

 日本将棋連盟の佐藤康光会長は「将棋界の頂上決戦が年始から実現。AI研究の最先端を行く最強同士がぶつかるのとどうなるのか、ファン、将棋関係者が見守ることになる。王将のタイトルが東に残るのか、西に渡るのかが楽しみなところ」と見どころを紹介した。

 また、第71期から特別協賛として王将戦を支えるALSOKの青山幸恭代表取締役社長・最高執行責任者は「警備会社も将棋と同様に“攻めと守り”が大切。テロや災害の状況下ではあらゆることを想定して先回りして行動している。本七番勝負は日本国民全体が釘付けになっていると思う」と激励した。

 渡辺王将は、「昨年70期の節目を迎え、藤井竜王は新しい時代にふさわしい挑戦者。過去6度、掛川での対局を経験しているが、前日会見やこんなにたくさんのカメラに囲まれるのは初めてで緊張している(笑い)」と笑いを誘った。さらに、自身も定期購読している本紙も触れ、「この1週間は正月紙面など王将戦の記事が一面を飾ることが多かった。野球やサッカーがオフシーズンとあり王将戦が一面になると読んでいる。ぜひ対局に勝って一面を飾れるように頑張っていきたい」と意気込みを語った。

 一方、王将戦初登場の藤井竜王はやや緊張した緊張した面持ち。「初めて掛川に来ることができて嬉しい。さきほど検分で二の丸茶室に伺ったが、対局場から掛川城の天守閣が見えて、すばらしい対局場だと思った」。明日の開幕を前に「2日制になるので、一手一手深く考えて熱戦にできるように頑張りたい」と静かに闘志を燃やした。

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2022年1月8日のニュース